【山手剛人】コロナが加速させる、小売業界「3つの変化」

2020/5/18
もう「コロナ前」には戻れない。新型コロナウイルスによって、世界は一気に変わってしまった。私たちの生活やビジネスは、これからどう変わるのか。気鋭のプロピッカーたちが、テーマごとにコロナ後の世界を予測する。
ポスト・コロナの「小売予測」
日本政府による新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令から、およそ1カ月半が経過しました。
他国のロックダウン措置と比べて強制力こそ低いものの、規律を辛抱強く順守する日本人特有の「ソーシャルキャピタル」を背景に、移動・外出の自粛や予防習慣(手洗いやマスク着用等)による感染拡大の封じ込めは一定の成果を見せつつあります。
5月1日に日本政府が緊急事態の期限延長を方針表明して以後は、移動・外出自粛による経済活動への影響を懸念する声が従前にも増して高まり、緊急事態からの出口戦略を巡る議論が本格化してきました。
コロナ危機を体験した社会はどのような変貌を遂げるのでしょうか。本稿では、筆者が長くウオッチしている流通小売業について、「ポスト・コロナ」の世界の予測を試みます。
まず、現在の自粛モードの消費活動の停滞は、コロナ危機の段階的な収束におけるどこかの時点で大きなリバウンド(反動的な増加)に転じると予想しています。
GW連休に余暇活動への支出を行わず、10万円の特別給付金も手にした中間階級以上の多くは、自粛期間に収入を無くした事業者を積極支援する意味合いも込めて、いわゆる「リベンジ消費」が盛り上がるとみられるためです。
過去を振り返ると、洋の東西を問わず、消費活動の大停滞の後のリバウンド現象は幾度となく経験されています。
日本においては、江戸時代の飢饉後に発生した「お蔭参り」現象や東日本大震災後の消費拡大、欧米では、パンデミック後の消費経済の拡大(1918年に流行したスペイン風邪後の1920年代の好況)など。
消費においては、コロナ禍の出口はきっと見えてくるでしょう。
(写真:Barcroft Media /Gettyimages)
「アマゾン×無印」が意味するもの