【商社】コロナで需要蒸発。最新決算から見る「崖っぷち度」

2020/5/11
新型コロナウイルスの感染拡大と原油価格の低迷が総合商社の業績を襲っている。
総合商社大手5社の2020年3月期決算は、三菱商事、三井物産、住友商事、丸紅が減益に、伊藤忠商事だけが増益となった。
原油価格の下落や、自動車・航空機などモビリティ分野の需要減により、商社のビジネスは打撃を受けている。ただ、最高益を更新した伊藤忠から、過去最大の赤字を計上した丸紅まで、今年の業績にはかなりばらつきがある。
その違いは何だろうか。総合商社大手5社の最新決算から読み解いていこう。
Index
 ☑️4社が減収減益
 ☑️伊藤忠のみ最高益更新
 ☑️資源で大幅減の三井物産
 ☑️丸紅「戦後最悪の危機モード」

4社が減収減益

まず、総合商社大手5社の最新決算をおさらいしよう。伊藤忠を除く4社が減収減益となった。
三菱商事本店が入る東京・大手町のビル(写真:森田直樹/アフロ)
三菱商事は収益(売上高に相当)が前年度比8.2%減の14兆7797億円、純利益は同9.4%減の5354億円。伊藤忠商事は収益が同5.3%減の10兆9830億円、純利益は同0.2%増の5013億円だった。