【研究】「強制リモート社会」をうまく過ごす科学的方法

2020/5/14
コロナ下における、最も大きな環境変化のうちの一つが「遠隔(リモート)コミュニケーションの常態化」だ。
仕事もオンライン、授業もオンライン、雑談もオンライン、飲み会もオンライン……と、生身の身体はスクリーンの前から一歩も動かず、目の前に映る人と場所だけが変わる状況を、我々は経験している。
しかし、リモートでのやりとりに疲れを感じたり、思うように物事が伝わらない歯がゆさを感じている人も多いだろう。
この違和感の正体は何か。我々は強制的に突入した「リモート社会」にどう対処すればいいのか。遠隔技術などを専門とする東京大学・暦本純一教授に解説してもらった。
われわれは未来に引っ張られている
コロナをきっかけに、大勢の人が強制的にリモートワークに向き合っている現在、「われわれは未来に引っ張られている」との思いを新たにしています。
「Society5.0を10年かけて実現しよう」などと悠長に言っていましたが、コロナの流行が始まったとたん、ある意味それを1カ月で急速に推進してしまったわけです。
Society 5.0:内閣府が提唱する、ロボット、AI、ビッグデータを産業や社会生活に取り入れる社会のこと。2016年、5年ごとに改定される科学技術基本法の第5期キャッチフレーズとして登場した。
通常、イノベーションは限定された状況で始まり、次第に普及していくものです。しかし、今回は世界規模で極めて短い時間で様相が切り替わった。
「時代精神(Zeitgeist)」という言い方がありますが、まさに時代精神が一瞬で切り替わったという意味で世界大戦に匹敵するインパクトがあります。