不況下のIPO環境とスタートアップの打ち手について
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IPOを目指すスタートアップ経営者や投資家の方々に必読記事です。
上場準備中の会社にとって、上場スケジュールをどうするかは重要な意思決定時期だと思います。
1.まずは何よりも生き残るためのランウェイの確保
2.1.のためのコスト構造の見直しと資金調達
3.2の推進のためにも成長戦略やエクイティストーリーの再検討
4.その上で事業の成長軌道を確保できるかの判断とシナリオ設定
5.4.に伴う上場時期と期待バリエーションの設定
6.5.について投資家や証券会社とのディスカッションと合意
いくつかのシナリオを設定して選択肢を持つことも大事で、事業や組織を筋肉質にしてリバイバルしながら、この状況でトラクションが出ていくのであれば、「自粛同調」ではなく「積極逆張り」という選択もあり得る。
記事にもある通り株価がつきづらいマーケット環境がしばらく続きますが、好環境になれば競争環境も激しくなります。
よくIPOには運も大事と言われますが、起業家自身の熟考とリーダーシップ、ご縁あるパートナーや仲間達との信頼構築や支援をもらう力が、その運を引き寄せられると思って日々精進あるのみです。IPOは出来るときにしておくに限る、と思っている派です。上場=「市場から資金調達する権利」の価値はゴーイングコンサーン企業にとって金では買えない希少価値。この事実から目を背けてはいけない。VCが期待リターンに足りず反対してこようともIPOは出来るときにするべき。好況が続く前提でベンチャーファイナンスでいくらでも調達できるなどという耳障りのいい話に乗っていたスタートアップ界隈もこのコロナショックで地に足着いた考えにシフトするでしょう。ここをサバイブしたスタートアップが3−4年後の上げ潮時期に好機を迎えますが、上場済みの企業はもとよりです。
マーケット環境が悪化すると、会社側の事業進捗状況に関わらず、投資家側の投資ニーズが減退するために、IPOの門戸が狭くなります。
一方でマーケットが回復した後でも、上場を延期した会社、当初からそのタイミングでのIPOを狙っていた会社が重なり、投資家の投資ニーズを奪い合うことになるため、引き続きIPOが難しい期間が続くことが予期されます。
こうした状況下、IPOを想定するスタートアップとしては、
・事業進捗の観点から理想的なIPOタイミングを選ぶためのランウェイの確保
・時期のズレによる市場の変化に即した戦略、エクイティストーリーの再構築
・セカンダリーによる株主の再構成
といった打ち手を考慮する必要があるのでしょう。