[23日 ロイター] - 米製薬大手イーライリリー<LLY.N>が23日発表した第1・四半期決算は、新型コロナウイルスの感染拡大で外出規制が敷かれる中、糖尿病治療薬「トルリシティ」などの薬剤の買いだめが起き、調整後の利益が予想を上回った。同社は通年の利益見通しも引き上げた。

純利益は66%減の14億6000万ドル(1株1.60ドル)。前年同期は動物用医薬品部門「エランコ」の分離・独立(スピンオフ)に伴い特別利益を計上していた。特別項目を除く1株利益は1.75ドルで、リフィニティブのアナリスト予想平均である1.48ドルを上回った。

トルリシティの売上高は40%増の12億3000万ドル。全体の売上高も15%増の58億6000万ドルと、市場予想の55億1000万ドルを超えた。

通年の調整後1株利益予想は6.70—6.90ドルとし、レンジの上限を0.10ドル引き上げた。新薬への需要拡大が見込まれるほか、現在中止している臨床試験も年後半には再開できる見通しとした。

株価は午前の取引で約2%高の160ドル。