個人でのPCR検査キットの使用は控えましょう
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数値・理論も交えて非常にわかりやすく解説されています。
記事をまとめると、
・本キットは「ウイルスの感染診断」には全く役に立たない
・検査キットの特性も不明
・検体の採取を適切に一般人がやるのは不可能
・たとえ陽性でも検査結果の信頼性がないので、再検査することになる
ということです。
私も楽天や提供会社のホームページまで閲覧し、精読しました。
医師として、以下に他の”PCR検査をこの様な形で提供するべきではない"理由を列挙します。
①自分での検体の適切な採取は難しい。他人が行うとすれば、その行為自体が感染の原因となる。
②「症状はないが不安」な人に検査とあるが、最も行われるべきではない。感染管理専門医を含めずっと言ってきていること。「不安だから検査」→「不適切な検体採取により感染しているが陰性」→「免罪符を得て行動範囲が広がり、感染拡大の原因に」というのが一番あってはならないが、このキットはその様な用いられ方をされる可能性が高い
③「症状がある人は用いない事」とされているが、それを保証する手段はない。「有症状の人が検査キットを使用し、偽陰性の時に自己判断で受信をしなくなる」という最大最悪のリスクを招きうる。本人の重症化による治療の遅延、そうでなくても陰性という結果による外出などでの感染拡大を招く
④接触感染も起きうるウイルスであり、送付する検体を入れた容器や封筒にウイルスが付着する可能性も高い。適切な感染防護をできない配達員などがこれを扱うこととなり、配達員の感染リスクを上昇させる
⑤検体提出ボックスを設置しているが、これ自体が今行うべきでない「外出」の原因になっている
⑥検査陰性であった場合どうするか、の記載がない。それでも自宅待機すべきであるが、そこの責任を取らない記載形式である
以上項目の一部は、注意書き行われているものもあります。しかしそれが医療知識のない一般人に適切に届くでしょうか?不安が拡大するこの時勢で、冷静に読んで使いますか?
この行為は公衆衛生への「反逆」です。
感染症管理は個人の努力のみではなく、社会全体の行動が結果に大きな影響を及ぼします。
これまでの日本の施策には私も賛否ありますが、ここまで死者数を抑えこめているのは評価すべきであり、勝手な行動を取るのは個人レベルでは管理できないにせよ、日本を代表するIT企業が行う行為ではありません。国際感染症センター忽那先生の投稿。これは当初からいわれ続けてたことで、孫さんが無料で100万人自宅で検査と言った時にも批判が出まくったのに三木谷さんどうしたんだろう??
PCR検査は精度が悪いから症状が出たら陽性でも陰性でも2週間の隔離。なので、してもしなくても結果は同じ。それでも今、大幅に検査数を増やす必要があるのは、感染拡大疑惑地域での実効再生産数の推移を正確に知るため。これによってどの程度、人の動きを止める必要があるかを決めることができる。
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まとめますと、楽天が販売を開始したPCR検査キットは、
・陰性であっても新型コロナではないとは言えない
・陰性という結果に安心して外出した人が周囲に広げる可能性がある
・陽性であっても新型コロナとは言えない
・医療機関の負担を増やす可能性がある
ということで、一般の方が個人で使用することは推奨されません。
ご自身が自治体でのPCR検査の対象にならず不安になっていらっしゃるかもしれませんが、今どの地域もPCR検査のキャパシティを増やそうと努力をしています。
このような正体不明の検査キットを使って自己判断することはお控えください。