【DMM亀山単独】「商売人」としてコロナ危機をどう乗り越えるか

2020/4/26
新型コロナウイルスの感染拡大により、あらゆるビジネスが構造変化を余儀なくされている現在。
デジタルからアナログまで、幅広いビジネスを手がけるコングロマリットのトップとして、DMM.com亀山敬司会長は何を思うのか。「商売人」の嗅覚を駆使して、どのような変化をいち早く察知し、手を打とうとしているのか。
今回は音声番組「亀っちの部屋 Season2」の特別編として、亀山氏にコロナ危機に対する見解を聞いた。
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3Dプリンターで医療物資を製造

──新型コロナウイルスの感染拡大が、亀山さんのビジネスにどのような影響を与えているか聞かせてください。
亀山 うちでは、リモートワークの準備を2月ぐらいからしていたんだ。今は9割リモートで、大枚をはたいて借りているオフィスもからっぽよ。
もともとは1月末に、中国の友人から「武漢が大変なことになっています」って連絡を受けたんだ。その頃は、まだ日本で問題にもなっていなかったこともあって、「武漢への協力は世界のためにもなる」とSNSとかで呼び掛けて、医療資材を集めて武漢に送ってた。
ただ、当時はここまで世界中に感染拡大するとまでは考えられなかったね。
──現在もDMM.make AKIBAでのマスク製造をはじめ、コロナ問題に対して積極的な取り組みをされています。
いまできることとして、流通より製造の方が間違いないかなと思ってね。流通は何かとトラブルも起こりがちだけど、つくる分には確実に役に立つ。
3Dプリンターを使えば、マスクや人工呼吸器のパーツができたりもする。ほかにも、「フェイスシールドマスク」を生産している最中で、完成次第、医療機関への無償提供を考えている。
3Dプリンターの便利なところは、データさえあれば製品をつくれることだね。物流が止まってしまっても、製品データを送れば、実物を世界中でつくることができる。
俺もまさか3Dプリンターでマスクがつくれるなんて、思ってもみなかった。担当者が「こんなのつくれますよ」と言ってきて初めて、「なかなか面白いことをやっていたもんだな」って我ながら感心したほど、意外な発見だったよ(笑)。