ユーロ分断の恐れ、コロナ問題放置なら=ユーログループ議長
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23日のEU首脳会議を控えてセンテノさんからのけん制球。今月9日に5400億ユーロ規模の経済対策で合意しているので、最悪の状況は脱した段階です。
ここからどこまで調達資金を上積みできるかが首脳会議の焦点です。ドイツが態度を軟化させていたり期待材料もないわけではありませんが、今回も紛糾は必至。ユーロの分断は深刻な問題。EUが標榜する「欧州グリーン・ディール」についても、主に東欧諸国からは反発の声が大きくなっています。
チェコのバビス首相のコメント→「ヨーロッパは今、グリーンディールを忘れて、代わりにコロナウイルスに焦点を当てるべきだ」
https://www.euractiv.com/section/energy-environment/news/czech-pm-urges-eu-to-ditch-green-deal-amid-virus/EUは所謂、グローバリズムの象徴であり、ヒト、モノ、カネとサービスが国境という概念なくして自由に行き来出来るのが強みとして成立してます。
元々は覇権国家となった米国と対抗するために、国力が全く異なる国々を無理矢理に同じ土俵のうえに乗せて同一のルールで運営するという寄せ集め政治経済同盟ですから無理があるのは当たり前です。
新型コロナウイルス問題は、シェンゲン協定によりヨーロッパの国家間において国境検査なしで国境を越えることを許可されてますのでウイルス感染が拡大する恐れがあるということです。それ故に、各国はヒトの移動をまず阻止しました。
EUでは、金融政策は欧州委員会の決定事項ですから欧州委員会の自由意思で金融政策は施せます。一方で、財政政策は各国に委ねられるという片手落ちの経済運営が為されています。
新型コロナウイルス対策として大型の財政出動が要求される中、各国が自国の体力で財源の確保を行うのが厳しい状況下、政治経済同盟として統一の意思決定が行えなくなっています。これでは、何のための同盟なのかというそもそも論に辿り着いてしまうのです。
恐らく、1月末にEUから離脱し、財政主権を取り戻した英国は改めてEUからの離脱が国家として正しい判断が出来たと再認識していると思います。
このままですと「何の為のEU」なのか?という点から、EU離脱希望国は増えて行くでしょう。その先頭を走っているのはイタリアと言っても過言ではありません。