[マドリード/ブリュッセル 20日 ロイター] - スペイン政府が欧州連合(EU)加盟国に対し、新型コロナウイルス危機を受けた経済対策として1兆5000億ユーロ(1兆6300億ドル)規模の復興基金設立を提案することが分かった。

外務省筋によると、23日に開かれるEU首脳によるビデオ会議でサンチェス首相が概要を示すという。

新型コロナ危機対策のユーロ圏共同債「コロナ債」を巡っては、オランダとドイツが反対しており、EU加盟27国の間で議論が続いている。

スペイン案によると、新たな基金はEU予算が保証する永久劣後債を財源とし、各国の債務ではなくEUからの資金移転として計上される。関係筋は「われわれが考えていたものとは異なる枠組みだが、全ての国が合意できる選択肢だ」と述べた。

ロイターが確認したスペイン政府の資料では、基金の割り当ては2021年1月から始まり、2─3年にわたって行われるという。