ソニー、決算発表日を5月13日に延期 新型コロナで手続に遅れ
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注目のコメント
経理として、決算対応している身としては今回は本当に厳しいです。
特に、ロックダウンに伴い、4月末まで会社に出勤が困難なマレーシア、インド、フィリピン、イギリスなどで、かつ、製造会社を持つところは、そもそも監査以前に、会社側で決算データの作成が厳しく、4月下旬の決算発表は難しいと思います。
決算発表自体は、監査が完了していない状態(会社法の監査報告書受領前)で行われることが一般的のようですが、それは、監査上問題とならない範囲で、会社が信頼性のある決算値を作成できることが大前提です。
加えて、海外の遅延状況のみならず、新型コロナの影響によるキャッシフローや課税所得の減少影響について、固定資産の減損損失や繰延税金資産の回収可能性など、一定の仮定を置いて、会計上の見積りを行うことが必要とされ、現場では監査法人と執行側での議論がさらなる負荷を生じています。
https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/20200409_429g_02.pdf
今回、もっと決算発表を延期する会社が出てきてもおかしくないと思いますが、まだまだ少ない印象です。
●ソニーのプレスリリース(過去の分)
「マレーシアには2つの自社工場(クアラルンプール及びペナン)があり、現地政府の方針により3月18日から4月14日(予定)まで稼働を停止しています。
イギリス(ウェールズ)にある自社工場も、現地政府の方針により3月26日から4月20日(予定)まで稼働を停止しています。」
「また、当社の2019年度連結業績の発表は2020年4月30日を予定していますが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により決算手続等に遅延が生じ、予定通りに発表できない可能性があります。」
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/202003/20-023/鈴木さんがコメントされているように5/13に発表出来ればスゴイこと。
グローバル企業は海外拠点の〆がとても大変だと思う。監査が必要な有報だけでなく、監査が要らない短信についても、東証は通常の45日に拘らずにという指針を2月に出している。既に5月16日以降と表明している企業もあり、そのなかで一種の意地も見えるような日付。
一方で、現状の優先は拡散防止やリスクを下げることでもあると思う。一旦ターゲットを掲げることは業務を進める上では重要だが、必要であれば適宜見直すことも全然アリだと思う。