欧州ロックダウンで温室効果ガス25%減少へ、最新調査
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注目のコメント
まぁ当然のことながらこうなりますよね。ただ、これは温暖化の解決に近づいているかといえば、そうではないわけです。
まだコロナ騒動が中国での出来事と思われていた2月末、中国の今年のCO2排出量が激減するというニュースが流れ、その解説として「コロナウィルスと温暖化問題 ー今年、CO2排出量は大幅に減るでしょう。しかし根本的な解決ではない可能性が高いー」
https://comemo.nikkei.com/n/nd524fdcbc0fb
に書いた通りです。
世界が必要とする大幅なCO2削減に必要なのはイノベーションです。
しつこいのですが、イノベーションとは「今無い技術を生み出す」ことではなく、既存の技術をaffordableにするビジネスモデルの構築など、「低炭素技術が社会実装に至るようにする」ということです。
ではイノベーションの担い手は誰か?→基本的には民間企業です。
では民間企業がイノベーションの創出に向けて努力できるのはどんな時か?
→景気が良くて体力があるときです。
本業が厳しくなるとまず切られるのはR&Dだったりするわけで(そこを頑張る企業が飛躍的な成長を遂げる、というところかもしれませんが、なかなかそうはいかない)、いくら目の前のCO2排出量が減っていてもそれが景気後退・停滞によるものであれば根本的な解決はむしろ遠ざかっていると思った方が良いわけです。
ただ、実際にCO2排出量が減っているので「CO2削減、もっとできるんじゃない?!」という声も聞かれます。公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)は今年2月に、当初目標を議論した時(長期エネルギー需給見通しの時の想定)より経済活動が落ちていること等を根拠に、日本の温暖化目標をさらに高めるべきという提言を出しています。(いまわが国は、2030年に13年比26%削減をも目標にしていますが、それを32%プラスアルファにすべきとの提言)。
目先の削減を見たらそうですが、根本的な解決に向けて企業の行動原理なども踏まえた議論をすれば、「経済の活動量が落ちてきているんだから、目標を引き上げるべき」とはならないと思うのですが・・。
https://www.iges.or.jp/jp/news/20200221少し前の記事だですが新型コロナの影響で世界の温室効果ガスが減少しているという調査結果が出ており、皮肉とはこのことだと思ってしまいました。
簡単に削減できなかったこと、簡単に実現できなかったことが、今回の出来事で一気にゲームルールを変えてしまっています。リモートワーク、テレワークしかり、会議コミュニケーションしかり…考えさせられます。