ネットが広告費でテレビを逆転しても、日本のメディアの未来を楽観視できない理由
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注目のコメント
ちょっと周回遅れですが、ネットとテレビの広告費の逆転について、ネットメディアの勝利みたいに言及してる人がいて違和感あったので、自分なりに深掘りしてみました。
正直、私は広告ではなくクチコミやPRがメイン領域なので、広告費の推移の分析は門外漢なんですが。
なんとなく昨今の露骨なネット上の宣伝広告行為に対する消費者の反発を見てると、メディア企業が狭い意味でのネット広告費に収益源を依存するモデルというのは、危なくなってきてるんじゃないかなと感じることが少なくありません。
もちろん、GoogleもFacebookもYahooも収益源は広告ですし、広告の組み合わせをどう考えるかは、事業を拡大する上で必須だと思いますが。
ネット広告の主導権は、いわゆるメディア企業ではなく、プラットフォーム企業側が握りつつある印象です。
ネット広告をアドネットワーク経由だけに依存すると、トレンドブログ並の広告単価になっちゃう上に、広告も危なっかしい健康食品やエロ系の広告になっちゃうわけで。
少なくともメディア企業それぞれが、直接広告主にアピールする努力は必須な気がします。徳力さんが最後に書いている「ネット広告費とテレビ広告費の逆転は、単純な業界同士の競争の勝ち負けと捉えるのではなく、ネットとマス、デジタルとアナログを分けて考える時代の終わりのはじまりと捉えた方が良い」に同意します。
本来デジタルとアナログは対立項ではなく、地続き一体で、だから「融合」が最初からテーマだったのに、特にアナログ側がデジタルに対抗する間違った戦略で、デジタルの成長領域をアメリカ企業に明け渡してきた。
デジ・アナトータルの環境をにらんでコンテンツ側にカネが回るよう戦略を組み替える時期でしょう。