専門家会議の「クラスター対策」の解説 ――新型コロナウイルスに対処する最後の希望
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注目のコメント
本当に論理的で参考になる論文です。一読をオススメします。
ただデータを含めてかなり長い論文なので、我々「一般市民」がすべき
ことが書かれている部分だけ、以下の抜き書きしました。
(3) 一般市民として ――三条件を守って経済を回そう
コロナウイルスとの闘いは、ちょっと長くかかりそうです。アメリカやヨーロッパが大変な騒ぎになっているのは、ニュースでも分かると思います。今は戦時状態です。
一般市民ができることは2つです。①手洗いやうがいにより自分を守ることと、②人に感染させないように「密室・密集・密接」というリスクの高い行動を取らず、しかしその範囲で経済を回す、バランスを取ることです。
欧米で爆発的感染拡大が生じていますが、日本はそこまで深刻になっていません。検査していないからという人もいますが、どんどん入院者が増え、死んでいたら、隠せるものではありません。どうも、日本人が真面目に手洗いやうがいをしているのが大きいようです。これからも、今まで通り、ますます手洗い・うがいを徹底しましょう。
もう一つは、人に感染させないための心構えです。特にあなたが若い人であれば、このことは重要です。コロナウイルスに感染しているのに、症状が出ないまま元気に活動する若者がたくさんいます。実はあなたもそうかもしれません。全員が、感染しているかもしれないと考えて、人に感染させないように気を付ける必要があるのです。
中国や欧米ではロックダウン(都市封鎖)といって、店は営業停止、市民は外出禁止のような非常に厳しい措置を実施しています。日本では、優秀な学者がデータを解析して、「密室・密集・密接」の三条件を避ければ、コロナウイルスの蔓延を防止できるということが分かってきました。
密閉・密集・密接
密閉空間・密集場所・密接場面
換気が悪い密閉空間・多数集まる密集場所・間近で会話が発生する密接場面
イベントも飲み会も全部自粛・禁止となると息苦しいし、生活に困る人もどんどん出ますが、三条件だけなら、守るのはそんなに難しくないし、経済も回せますよね。それで都市封鎖や爆発的感染拡大を避けられるなら万々歳です。
ただ、データは完璧じゃないから、しばらくは慎重に運用しましょう。密閉・密集であっても、密接でなければ(例えばマスクをすれば)、理屈としては大丈夫のはずですが、ちょっと不安です。弁護士の方によるコロナのクラスター対策に関する説明記事。
エビデンス併記な上に、専門家じゃないからこそなのか、とてつもなく分かりやすく、素晴らしいブログです。。
ここまで調べたりまとめられた動機は何なんでしょう。。尊敬します。新型コロナに関してはクラスター対策が非常に重要というのは分かるのですが、それと医療提供体制の整備(医療提供のキャパシティの強化)は車の両輪のはずです。前者を重視しすぎて後者が疎かになっていないか少し心配です。
先日発表された緊急対応策(第2弾)を見ても、財政措置(4,308億円)のうち「学校の臨時休業に伴って生じる課題への対応」が2,463億円(約57%)を占める一方、「感染拡大防止策と医療提供体制の整備」は486億円(約11%)しかありませんでした。病床の確保はもちろん、人工呼吸器などの医療機器やマスクなどの医療資材の確保に対する支援をもっと手厚くしてもいいと思います。
新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策(第2弾)の規模
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/th_siryou/kinkyutaiou2_kibo_corona.pdf