【閉鎖前夜】NY証券取引所「徹底消毒作戦」の全貌

2020/3/20
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、18日、ニューヨーク証券取引所が立会場の一時閉鎖を決断した。閉鎖は23日月曜から実施され、電子取引に全面移行する。閉鎖期間は未定。

ニューヨークでは、16日から市内全ての公立校が休校になり、17日からはレストランやバーでの店内での飲食が禁止されている。そんな中、証券取引所はなんとか営業を続行しようと、館内の「ディープクリーン(徹底清掃)」を行っていた。

ニューヨーク・タイムズ紙は、閉鎖前の13日金曜に実施された清掃作業の一部始終を取材。最後まで関係者が「現場での取引」にこだわった理由に迫る。
8時間がかりの徹底清掃
つい先日のこと──。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の取引フロアでは、頭上で株価が点滅するなか、トレーダーたちが互いに肩の触れ合う距離に立ち、叫び声をあげ、スクリーンもペンもランチのピザも共有し合っていた。彼らは握手をし、相手の方に身を乗り出し、背中を叩いて励まし合い、ハグをしていた。窓はどれも閉まっていた。
同取引所は、感染症対策のために他人との接触機会を減らせるような造りにはなっていない。だが、コロナウイルスを理由に取引所を閉鎖して、トレーダーたちを自宅に帰すつもりもない。
この歴史的な建物では、金曜日(3月13日)の遅い時間帯から、1903年に取引所が開業して以来初めての徹底した消毒作業、「ディープクリーン」が行われた。
(Victor Llorente/The New York Times)