NYダウ反発、1000ドル超高 1兆ドルの経済対策を好感
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これだけ金融・財政を振り込んで一昨日の下げの3割取り返した、ということをどう評価するか。裏を返せば「二の矢」が期待できない中でウィルスとの闘いは続くという状況に不安があります。とはいえ、巷で睨まれていたCP買い取りが迅速に決断されたことは非常に良かったと思います。1兆ドル対策と同じかそれ以上に価値のある話だと思います。
とはいえ、当座、米国は2万ドル、日本は16000円の攻防に注目したい所です。いずれも市場で当初より注目されてきた水準です。やっぱりアメリカは動きが素早いですよね。こういう財政出動は日本は財務省がいるので全く動かないところ。あのドイツですら、当面は財政赤字でも仕方ないってなっているのに、日本はテコでも動かない様相。残念でなりません。
ただ、経済対策は新型コロナウィルスを退治してくれるわけではないので、問題の根本解決にはならない点は要注意ですね。ムニューシン財務長官から、最大1.2兆ドルの経済対策の可能性が示された。これはリーマンショックの救済プログラムであるTARPの7000億ドルすら大きく上回るものだ。マーケットは、新型コロナウイルスでの経済損失が織り込めないから不安になっている。こういう展開の時は、マーケットが流石にそれだけあれば十分だよねという規模の対策が必要であった。トランプ大統領が非常事態宣言で確保した予算は500億ドル、今回のはその20倍以上である。これは効果抜群だろう。しかし、こんな大規模な予算が議会で通るのかについて、株式市場はまだ信用していない。一方で債券市場は、この可能性を不安に思い始めており、米金利は急上昇している。とてつもない規模の国債が発行される。そのためにFRBは7000億ドルのQEを事前に決定しており、政府の発行する債券を買い取る体制は一応できている。
米国がこれほどの対策を打つなら、日本の補正予算もやはり上積みされるだろう。リーマンショックの際は4回に分けてだが、総事業費で120兆円以上、財政支出で32兆円を超える景気対策が出された。その当時の総理は、現在の財務大臣の麻生氏である。局面は金融政策から、財政政策に完全に移行してきた。この流れは経済には好ましい。マーケットでは、株式市場には間違いなくプラスだが、今度は債券市場がやや動揺しそうだ。