ドイツも国境封鎖 貨物対象外、移動自由制限
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隣国フランスからです。
冷戦後拡大してきたグローバリズムの一つの象徴であった欧州連合、その理念を体現する要素の一つが人の自由な移動です。
それが今、目に見えないウイルスというものによってこれまた目にみえない国境というものが蘇り、理念が苦境に立たされようとしています。統合すれども、そこには主権国家というものがあるということが改めて浮き出て来ました。
最後にミクロなレベルですが、重要な事なので書いておきます。我が家も含めて母国外に在住する人々は特に今は心細いのではないでしょうか。多くの国々に在住する移民の方々も非常に不安があると思います。独が先に国境を封鎖したため、仏は自ら国境を封鎖する必要性が無くなったとも捉えられる。独は、数日前から人工呼吸器や医療器具の域内における輸出にも制限を加えようとする等、内向きの政策を取る一方で、マクロン仏大統領はEUの協調を呼びかけ、仏が欧州で指導力を発揮するための環境がさらに整ったようにも感じられる。
ヨーロッパの保険グループで働いていますが、欧州内の出張は数週間前から延期が通達されており、今週末になって明日からのオフィスの入館禁止、自宅勤務が指示されました。
国境封鎖は確かにインパクトがありますが、国境越え以前に人の移動の制限自体が強化されつつあり、今回の封鎖もその延長線上との認識です。フランスでも週明けから長距離移動に制限が出てくるようです。
今回封鎖の対象となっていない国のうちデンマーク・ポーランド・チェコは既に国境での移動制限を導入しているはずです。ベネルクスも対象となっていませんがフリーパスでは無く検問が設置され移動者のチェックが行われているようです。
これをEU弱体化と捉えるかですが、う~ん、どうでしょう。個人的にはまだ必要な緊急措置の枠内です。
ちなみに欧州を旅行していると閉鎖されたかつての国境の検問施設に出会うことが時々あります。シェンゲン条約施行から20年以上経過しておりそれらの施設も今では殆ど廃墟です。