銀行、スタートアップ支援多様に
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AIベンチャーの多くが大企業を相手にPoCの実施までは漕ぎ着けるものの、その後のサステイナブルなビジネスにまでつながらず、VCからファイナンスした資金も底を尽きかけ、M&Aによるエグジットを模索するという動きが昨年後半から増えているようです。
銀行の方がおっしゃるには、PoCから先に進まないのはスタートアップ側の問題というより、大企業側が自社のシステムを外部SIerに丸投げしている関係で、AIを活かそうにもシステムをどう改変していいのかわからない、わからないから放置、となってしまっているとのこと。
バズワードに踊らされて「AIを使って何かしないとマズイよな」という軽すぎる感じで始めるとこうなってしまうんだろうなぁと何だか切なくなりました。
銀行がスタートアップ支援を活発化する背景にはそんな事情があるようです。スタートアップの資金調達の王道はエクイティファイナンスであり、資金調達という面では、本来的にはスタートアップと銀行の相性は必ずしも良いものではないはずです。
一方でレイターやPost-IPOも含めて、より基盤の整ったスタートアップを対象とするのであれば、コラボレーションの可能性が大いにあるのではないかと感じます。
銀行に限らず、大企業のオープンイノベーションにも当てはまることですが、「スタートアップ」と聞くとなぜかシード、アーリー期の創業間もない会社ばかりを想定する傾向にありますがわ創業期のスタートアップは管理体制も脆弱であり、大組織とのコミュニケーションをとるだけでも大きな負担となってしまいます。大企業にとって最も付き合いづらい相手ではないでしょうか。
一定程度、規模が大きくなってきた会社でも、成長志向を持って新たな市場の開拓に取り組んでいるスタートアップは多々あります。
そういった会社との関係性を深めることは、銀行を含めたエスタブリッシュメントな組織にとって本業面でも意義のあることだと思う次第です。
また、記事にもあるように、スタートアップのM&Aを仲介するという役割は、M&Aによるイグジット比率が低い日本においては重要な役割でしょうね。
スタートアップの成長における銀行の役割
https://newspicks.com/news/4638908銀行側は案件毎に「スタートアップ支援をして何を得たいのか」を明確にしていくべきです。
結局、支援して終わりというスキームだとこれまでの銀行と大して変わらないわけで、結果として、銀行側にお金以外の資産が何も残らない…つまり、自ら動きたい時に具体的なアクションに移せないままになってしまいます。
スタートアップから何を学ぶのか、獲得するのかを打ち出せなければ今の状態から抜け出すのは難しい(分からないので意思決定が出来ない、判断が遅れる)のかもしれません。