NY原油急落、一時30ドル 産油国決裂、4年ぶり安
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30ドルは結構痺れる。。サウジは世界で原油の生産コストが最も低いので体力勝負に持ち込むのつもりなのだろうか。
コスト高の米・加のオイルサンド、北海油田、ブラジルの深海油田は30ドルだとブレークイーブンを下回るだろう。ガスも無縁ではなく、原油価格にリンクしてる液化天然ガスなどは液化と輸送の分だけガスの中でも生産コストが高く、30ドル台だと理論的にはほとんど案件でデットの返済のブレークイーブンを下回る(但し、デットの返済は一部先送りできるメカニズムや積立きがあるので1年ぐらいはデフォルトにならずに持ちこたえられる)。一方で資源価格が下がると資源国の通貨が売られて安くなるので現地通貨で支払われる現地のコスト(Opex)はドルベースでは安くなるので原油安の効果と一部相殺されることもある。
資源安は日本のエンドユーザーにとって基本的には喜ばしいことですが商社、デベロッパー、電力・ガス会社などは原油やガス田の権益を持っているので、必ずしも資源安で日本企業も全員が喜んでるわけではない状況でもあります。原油は40ドル台であってもシェアが守れれば大丈夫とするロシアと60ドル台を望むサウジの思惑の違いでOPECプラスが減産合意に失敗し、コロナウィルスの蔓延が追い討ちをかけていますから、価格の下落は驚きませんが、サウジが増産を匂わせて30ドルとなると流石にロシアも大変でしょう。サウジは思い切ってロシアが驚くほどに下げることを狙ったか (・_・?
原油の値下がりは本来的に我が国にはありがたいことですが、ここまで来るとアメリカのシェールも採算が合わなくなるなど、何かにつけて景気の足を引っ張ることにならないか、ちょっぴっり心配ではありますね… (・_・;週末に下記サウジ増産ニュースが出て、そうなる。
気になるのは米国の動き。協調減産ができていなかったことに対して(特にロシア)に対してのサウジの怒り。一方で、米国もシェール含めて原油生産をしていて、またコストが高めだからかなり焼き殺されそう。一方で、原油系企業を除けば、米国にとって原油安になれば、ガソリン代→それ以外の消費に回せる金額を増やせるということにもなる。
https://newspicks.com/news/4703667
REITみたいなものでMLPというのがある。REITは不動産だが、MLPは主にエネルギー系で、配当などが非課税となる(①)。②にその指数があるが、メタメタ。もっと深堀して、破綻するところも出てくるだろう。
①https://www.toushin.com/faq/target-faq/mlp/
②https://www.alerian.com/indexes/amz-index/