トルコがシリア難民の欧州越境を容認、ギリシャに押し寄せ大混乱
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トルコからはすでに4万7千人以上が出発しており、ほとんどはギリシアとブルガリアの国境で止められています(トルコ政府発表)。
EUでは、難民申請をした人については、審査しなくてはならず、その間は強制送還されることもありません。現在のEUでは、難民申請をする人は、最初に入国したEUの国で難民申請しなければなりません(ダブリン規約)。
トルコから難民申請者が入ってくる場合は、ギリシアかブルガリアからEUへ入ることになりますが、この2カ国で、難民申請者が大量に出ることになります。一度難民申請をすると、審査の間は滞在を認めなければなりません。そのため、ギリシアやブルガリアの政府としては、「まず入国されないようにする」ということが攻防のポイントになります。
トルコには370万人以上がシリアやイラクなどから逃れてきています。トルコ政府としては、現在トルコ軍がロシア軍やシリア軍との攻防を続けるシリアにおいて、欧米諸国がトルコ側に立って支援しなければ、この難民申請希望者送り出しを続ける方針です。
More than 47,000 migrants leaving Turkey
https://www.aa.com.tr/en/turkey/more-than-47-000-migrants-leaving-turkey/1750216これまでEUとトルコの間の協定が有効だったので、欧州での移民問題は沈静化していたが、これで状況は元に戻る可能性もある。ギリシャが政治的対立を理由に食い止めているという形だが、ここにイランからの難民が加わると感染症リスクも排除の理由となる。極めて複雑な状況。
シリア反体制派を支持するトルコは、シリア政府に対して、2月末までにイドリブ地域(シリア北西部)から撤退しなければ軍事行動に出ると警告していたが、それは踏みとどまったようだ。また、記事にも少し触れらレている通り、今回の〈難民〉はシリアから逃れた人ではなく、どうもアフガニスタン人やパキスタン人やソマリア人が中心らしい……。