【ムーギー・キム】「いい質問」をするための3大ポイント

2020/2/29
新刊『世界トップエリートのコミュ力の基本』(PHP研究所)を上梓したばかりのムーギー・キム氏に、ビジネス・コミュニケーションの本質を聞くインタビュー。第2回は「質問力」をテーマにお届けする。

「従順な発言者」になるな

──ムーギーさんが投資家のジム・ロジャーズ氏とNewsPicksで対談されたとき、私も同席していましたが、まさに「話が盛り上がるとはこういうことか」というような現場でした。ロジャーズ氏はムーギーさんの新刊にも「彼ほどの聞き手はいない」というコメントを寄せていますが、海千山千のVIPにそこまで気に入られる極意とは何なのでしょう?
ムーギー 私ごときが、ジム・ロジャーズ氏に気に入られたなどとはおこがましい限りですが、端的に言えば、「先方が答える意義を感じる質問を考える」。それに尽きます。
第一に、自分は単なる「従順なスピーカー」ではないと自負すること。
大物インタビューというのは、大物だからというだけで、記者の人たちが「言われたことを、そのままありがたく書き取る」という形になりがちです。
それに対して、「なるほどあなたは大物かもしれませんが、こちらとしても、他社と同じような話を聞くわけにはいかないんですよ。私の背後には何十万人もの読者がいるのですから」という気概で臨むこと。それが大切です。
その方が、インタビューを受ける側も一目置きますからね。こいつは「ワンオブゼム」ではないな、と。
昨年行われた対談でのワンシーン
第二に、付加価値を引き出す質問をすること。