新型肺炎「日本は感染症と公衆衛生のリテラシーを高めよう」免疫学の大家がPCR論争に苦言(木村正人)
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狙った遺伝子配列(新型コロナウイルスだけが持っている配列)を増幅して検出する、PCR検査に関する記述に関しては、技術的な限界がどうしてなのかに答える良記事と思います。
まずPCR検査の限界があるというのを陽性率、偽陰性率の観点とともに、仕組みを理解する(リテラシーをあげる)ことが、より腑に落ちた理解につながってくれると思います。
すでにNPでは医療者の先生方がPCR検査の限界について言及されていると思いますが、なぜそうなっているのか?もう1段わかりやすく踏み込むのにこちらの記事はおすすめできます。
簡単に表現すると、遺伝子の限られた違いを、ほんの少ししか存在しない、もしくは存在していても、非常に脆い核酸を壊れないように、採取、運搬、精製して臨む必要があり、途中で壊れていたり、もともとウイルスが存在しない所を採ってきていたら、それは偽陰性になるわけです。
よく言われている偽陰性率〇〇%というのはそういったイベントすべて含めてですから、機械単体の性能だけ上げれば100%になるかと言ったら違います。
国立感染症研究所の現時点での最新マニュアルはこちらをご覧ください。わかる範囲でもイメージがわかるかもしれません。
https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/2019-nCoV20200225.pdf
リアルタイムPCRの設備がない場合は、2ステップのRT-PCRと電気泳動で調べますがかなり煩雑です。
産総研の反応液移動型や、理研のSmartAmp法など迅速に検出することにおいて、新しく有望なテクノロジーも光が当たる環境になっています。
産総研の6時間>15分の機械は増幅原理はリアルタイムPCRと同じで、SmartAmpは異なります。
が、いずれにしろ無暗に検査数を増やすというのはよく考える必要があります。
必ず一般の方が納得する(理解できる)理由がセットで展開される必要を強く感じます。予防のために皆んなに検査は必要と思っている人、必読。かなり合理的でわかりやすい解説。
日本では新型コロナウイルスを検出できる唯一の検査法であるPCR検査を巡って不毛な論争が起きています。そこで免疫学の第一人者である大阪大学免疫学フロンティア研究センターの宮坂昌之招へい教授にテレビ電話でお話を伺いしました。