米人気アパレルチェーンに学ぶ「小売り冬の時代」の生き残り策

2020/2/18

複数のアプリを駆使して接客

昨年の暮れのこと。マンハッタンの18丁目と6番街の角にあるアパレルショップ「オールドネイビー」で、ある買い物客は店員に訴えた──家族全員でおそろいのクリスマス用パジャマをあつらえたいのに、息子のサイズである「3T」が見当たらない。
しかし、マーチャンダイジング・マネジャーのデイジー・テコトル(24)には解決策がある。
まずは、ショップ専用のモバイル端末で、在庫確認アプリ「イン・ストック・オン・シェルフ(In Stock On Shelf)」を立ち上げ、商品倉庫にサイズ3Tの在庫があるかどうかをチェックする。
そこにはないとわかったら、「オーダー・イン・ストア(Order In Store)」アプリを開き、クリスマス前に客の自宅に届くよう発送を手配する。この情報は、すぐさま売上管理アプリ「セル(Sell)」に反映される。
テコトルのもとには、1時間ごとの売り上げとクレジットカードの契約数、その他もろもろのデータが集まってくる。それらをもとに、彼女はイヤホンとトランシーバーを介して店舗スタッフに指示を送る。
(Sarah Blesener/The New York Times)