【新】CTOに、Slackの功も罪も、全ての疑問をぶつけてきた

2020/2/17
46.8ドル(4744円)──。
日本の就業1時間当たりの付加価値だ(2018年)。時間当たり労働生産性と言い換えることもできる。
これはアメリカの74.7ドル(7571円)の6割強という水準で、順位はOECD加盟36カ国中、21位というありさまだ(日本生産性本部調べ)。
人手不足にあえぐなか、いかに業務を効率化して、日本の労働生産性を上げてゆくか。
NewsPicksは、生産性向上に本当に役立つWeb会議ツールやチャットツール、ペーパーレスツールなどまで、世にあふれる様々なビジネスツールを追う新連載「The Tools」をスタートする。
その初回拡大版として、まずは5日間にわたる特集をお届けしたい。取り上げるのは、Eメールに代わる社内チャットツールとしてビジネスシーンを大きく変えた「Slack」だ。
オープンコミュニケーションを推進するSlackだが、広く浸透するに伴って、様々な弊害や“Slack疲れ”も指摘されるようになってきた。
特集第1回では、Slack開発トップの創業者CTO、カル・ヘンダーソン氏を直撃。功罪すべての疑問に答えてもらった、貴重な独占ロングインタビューをお読みいただきたい。
Index
☑日本で起きた「Slackマナー」事件
☑SlackはEメールを消滅させたいの?
☑Slackの「小さな会話」革命
☑意外に知らない「便利な機能
☑想像もしなかった「Slackの使い方
☑「あの事件」は、Slackの副作用か?
☑Slackに「既読スルー」はないけれど
日本企業カルチャーの「特徴」
巨人マイクロソフトに立ち向かう
☑Slackは「魔法の杖」じゃない

日本で起きた「Slackマナー」事件

日本でも、随分とSlackの利用者が増えてきましたね。いやあ、Eメールのような堅苦しさがなくて快適です。メールで社内のやりとりをしていた時代は、もう思い出せません。
ありがとうございます。世界では、一日当たりのアクティブユーザー数(DAU)が1200万人に達しました。
日本でも100万人を超えました。実は、日本はアメリカに次いで、世界で2番目に大きな市場となっていますね。
なるほど。ところがその日本では最近、Eメールと同じような書き方やマナーをSlackでもしいる事例が出てきて、議論を巻き起こしているんです。ご存知ですか?
Slackの良さの一つは、形式ばらないところだったはずなのに。