フィリピン、米軍地位協定を破棄=ドゥテルテ大統領指示で
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ドゥテルテ大統領の完全なトップダウンの指示による措置で、フィリピンの外務省も国防省も議会も、寝耳に水でした。
ドゥテルテ政権による「麻薬戦争」を米国が激しく批判している、ということは背景の一つとしてはあるでしょう。ただ、この措置は本当に実現するなら東アジア全体を含めて影響が非常に大きく、ドゥテルテ大統領としてもそれなりの目論見があってのことでしょう。
フィリピン大統領府は、「他国に頼らず、フィリピンが自国の防衛力を強化しようとすることを主な目的とした措置である」と説明しています。同時に、「米国以外の国との安全保障条約締結も選択肢である」という声明も出しています。中国のプレゼンスを想定しないわけにはいかない声明です。ドゥテルテ政権が、急激に中国との同盟に舵を切った、ということではなく、米国と有利な取引をするためのブラフということも考えられます。
フィリピンは、東アジアにおいて日本、韓国に次ぐ主要な同盟国であり、ベトナム戦争にも出兵しています。議会をはじめ、親米派も多く、米国との同盟を解消するのは、簡単なことではありません。
一方、国内政治においては、米軍との地位協定の解消は、相当な支持が見込める措置です。これまで、米兵による犯罪、特に婦女暴行が、地位協定のために、フィリピンの法律で科刑できなかったことがあるからです。
Palace: PH open to sign defense agreements with other nations
https://globalnation.inquirer.net/185196/palace-ph-open-to-establish-defense-alliances-with-other-nations