DJ-アイカーン氏にインサイダー取引疑惑、米当局が調査
2014/05/31, ダウ・ジョーンズ
米連邦捜査局(FBI)と証券取引委員会(SEC)はインサイダー取引に関与した疑いで、著名投資家のカール・アイカーン氏ら3人を調査している。
他に調査を受けているのはプロゴルファーのフィル・ミケルソン氏と、実業家でラスベガスの賭博師としても知られるウィリアム・ウォルターズ氏。
関係者によると、当局はアイカーン氏の投資に関する非公開情報に基づいてミケルソン氏とウォルターズ氏が不正な取引を行った可能性があるとみている。
具体的には、アイカーン氏が過去3年の間に自身の投資に関する情報をウォルターズ氏に提供していたか、また、ウォルターズ氏が少なくとも1度、ミケルソン氏に情報を伝えたかどうかを調査。ウォルターズ氏とミケルソン氏の取引パターンを調べている。
アイカーン氏は30日、「いかなる調査についても承知してない」とした上で、「全ての活動についてあらゆる法的な必要事項を順守するように常に十分な注意を払っている」と述べた。インサイダー取引への関与が疑われていることについて、「憶測に基づくもので煽動的」と述べた。
ミケルソン氏の弁護士のグレン・コーエン氏は、ミケルソン氏が「いかなる調査の対象にもなっていない」と述べた。FBIの捜査官からミケルソン氏は調査対象ではないと聞いたとしている。FBIはコーエン氏の発言についてコメントを控えた。
関係者によると、調査が始まったのは3年前。アイカーン氏が2011年2月に米日用品メーカーのクロロックスの株式9.1%を取得した後のことだという。同年7月15日、アイカーン氏が同社に対して102億ドルの買収案を提示すると、同社の株価は跳ね上がった。
当局は買収案提示の前後にタイミングよくクロロックス株の取引が行われたことに注目し、調査を開始した。
ウォール街では、アイカーン氏が買収案を提示する前に情報が漏れたといううわさが広がっていた。買収案が提示される4日前、クロロックス株のオプション取引ではリスクの高い売買が大量に行われた。アイカーン氏が1株当たり76.50ドルで買収を提示すると、クロロックスの現物株とオプションの価格が急騰。15日の終値は8.9%高の74.55ドルとなった。
当局は既にクロロックスのオプション取引に関する調査を行っているという。
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