【新型肺炎】伝染病の専門家が「都市封鎖は逆効果」と警鐘

2020/1/28

「より深刻で複雑な局面」に

26日に会見した中国政府衛生当局の高官は、新型コロナウイルスが異常なスピードで拡散しており、拡散の範囲はさらに広がる恐れがあると認めた。
同ウイルスの感染者はすでに2700人を超え、中国国内だけで少なくとも80人の死者を出している。
中国政府は計5600万人の市民を対象に空前の規模の封鎖を敢行し、ウイルスの拡散を防ごうとしている。
しかし、この措置は手遅れであるばかりか、事態をさらに悪化させるのではないかとの懸念が募っている。先の発表は、まさにこうした懸念に呼応するものだった。
国家衛生健康委員会の馬暁偉主任は、「症状が出ていない潜伏期間にも、他人に感染させる可能性はある」と述べ、ますます世界を警戒させている。一見、健康な患者が世界各地へ移動して他人と接触すれば、感染をコントロールすることは極めて困難になってしまうだろう。
「事態はより深刻で複雑な局面に入ろうとしている」。26日に北京で開かれた記者会見で、馬主任はそう述べた。
「今後しばらく拡散は続くだろう。そして、感染者の数も増えるだろう」
(Chris Buckley/The New York Times)

専門家の間でも意見が分裂