先進国スイスは、いかにして「未来の森」をつくるのか?

2020/1/25
これまで日本の林業のおかしな点をいろいろ記してきた。高すぎるコスト。安すぎる木材価格。劣悪な労働環境。そして環境を無視した作業の数々……。
そこにおかしな補助金や政策が絡んで、もはやがんじがらめの絶望的な状況だ。果たして希望を抱ける林業はないのか。
世界を見回すと、参考になりそうな事例がある。それはヨーロッパ中部で行われている「恒続林」の林業だ。
その恒続林の本場とも言えるスイスのエメンタールの森を紹介しつつ、「希望の林業」の可能性について考察しよう。

20世紀に確立された「恒続林思想」