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日経新聞の書評で見かけた『絶望の林業』という本が、そもそもの始まりでした。字面を見た瞬間、書評を読むことすらなく、「林業」について特集してみたいな、と脊髄が反射してしまったのです。

こういうときは、なぜか縁があるもので、知り合いが『絶望の林業』の著者である田中淳夫さんを招いてセミナーを開催するということを、メルマガで知り、早速ご紹介をお願いした次第。

田中さんが奈良在住だということを、このとき初めて知りました。東京でお目にかかれたのは、実になんというかタイミングがよかった。

林業のことは、正直言ってほとんど知りませんでした。産業規模がいくらで、従事者が何人くらいいるのか、とか、そんな基本的なことすら知らない。

知らないことを勉強したり、取材したりするのは、実に楽しいものです。この興奮が少しでも伝わればいいなと願っています。
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この記事に書いてある通りです。

日本の森林は事実上の放棄をされているところが多くなってきています。
国産材は一時期輸入材に抑えられてしまい、育てる林業をやめ、植林や間伐などを怠り、死の山と化しているところが多くあります。

しかし、全く希望がない訳ではありません。
我が家は木造建築でほぼ国産の無垢材で建てられています。
先日、その無垢材を提供してくれた材木屋さんのお話を聞いてきました。

その会社は、和歌山県田辺市にある山長商店という会社で、江戸時代から林業を営んでおり、木材の生産でグッドデザイン賞を受賞しています。

その会社は5000haもの森林を保有し、植林・製材・プレカット加工までの自社一貫体制を確立しており、林業と製材を一体化することで適時適切な供給・トレーサビリティ、そして、高品質、低価格を実現しています。

林業では、1haに5000〜6000本(吉野杉は9000−10000本)の苗木を植林し、60年後に出荷は1000本する計画だそうです。
その時、木を強くするため、年輪幅を2−3mmにするよう、15年目で除伐・間伐し、その後5年おきに実施するそうです。

製材では、工場がJAS認定を取っており、含水率や強度を測定し、破壊機でもサンプル検査をした上で、
柱材に含水率、強度、産地、シリアルナンバーを刻印して出荷するそうです。

このような誠実かつ堅実な事業者も日本にはまだおり、これから長い時間はかかりますが、まずは、このようなビジネスモデルの模倣から始めるべきではないでしょうか。
日本の木材輸出額は伸びています。H30年は前年比7%の増加となり、41年ぶりに350億円を超えました。
国産材の輸出は急増していますが、販売価格は原価割れで山主の利益還元にはつながっていません。
しかも、九州地方では、輸出するために木材を切り出して搬出していますが、植林をしていないため、伐採されたままとなっています。
水産だけではなく、森林においても資源管理の仕組みを再構築する必要があります。
https://www.rinya.maff.go.jp/j/press/riyou/190208.html
https://webronza.asahi.com/business/articles/2018062900007.html
コンパネ。農業でもよく使います。
とにかく便利で丈夫、金額も1枚2000円程度。確かに多くの現場で使い捨てられているようですが、少しでもリサイクル流通などできれば使い道はいろいろあるだろうと思います。
もちろんリサイクルして儲けが出るわけではないでしょうから、そこは仕組みが必要でしょうが。
農業はこの10年でかなり国民の注目関心度が高まりましたが、林業漁業はまだまだ、より深刻な人材不足や流通の不在があるのだろうと思います。

思えば、私が農業に転職したのは
テレビ朝日の「素敵な宇宙船地球号」という環境問題番組でフィリピンの熱帯雨林を取材したのがきっかけでした。
ルソン島北部をヘリで撮影すると360度見渡す限りハゲ山のエリアがあって
乾期には干魃、雨季には土砂崩れとなっていました。
そこに暮らす人々はそれでもわずかな林を薪や炭にして現金収入にしているという状況。

生態系に対する節度ある振る舞いができなくなれば国土が滅んでしまうという事実を目の当たりにして
メディアの仕事から農業生に転職したのでした。
しかし、実際には現代農業もビニールマルチはじめ多くの資源を消費する方法が採られています。
消費した方がコストが安いという現状を変えるのはいろんな産業にとって身を切る痛みとなるでしょうが、まさに技術力と知恵で改善できるようにしていきたいところです。
林業に関しては、建築への木普及に関連して、度々コメントしてきました。
また、新国立競技場の構造、木の使い方についても。
新たにコメントしたいところですが、ちょっと今忙しく、全部読めていません。
追加でコメント出来ないかもしれませんが、取り急ぎ松岡さんのコメントに共感です。

追記
過去にコメントした記事の一部をはっておきます。
当時のコメントなので、環境が変化しているものがあるかもしれません。

・国内で使用される型枠木材に関して
https://newspicks.com/news/2738519
コメント内のリンクが切れているので下記を参照してください。
「建築工事における国産合板材型枠の実用性・持続可能性検証モデル事業」
https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/data/publications/resource/houshin/model_houkoku.files/27modelhoukoku2-1.pdf

・林業のインフラ整備や補助金に関して
https://newspicks.com/news/1585827
https://newspicks.com/news/2645273

・五輪施設への木材の無償提供について
https://newspicks.com/news/2389294

ただ、何か強烈な環境・意識の変化がない限り、ちょっと手遅れかなぁ…という気もしています。
楽しみな特集です!
林業や建設業を悪者にするバイアス強めな点が気になりましたが、、なぜ日本の林業が立ち行かなくなっているかにも切り込んで頂くことを期待しております!

① 日本の林業は元々は樹種も数量も専門家がコントロールしていたが、住宅不足となった1960-70年ごろに大量伐採と大量のスギ人工林植林が行われ、経営バランスを崩した。
背景には世論による森林地主への圧力があったようです。林業では植樹から15年以上は稼げなくなるため、数量コントロールが重要であり、専門家や森林地主は反対していたが、世論(マスコミ)に押され、大量伐採+大量植林となった。。(① エビデンスのリンクが切れていて、、新たに探す必要あり。)

② 上記のように植林され売上のたたないままの林業オーナーと、いよいよ本格化した外材輸入により、森林の維持費用も捻出できなくなり、その結果50年以上の高齢級となるも適切に間伐されず、弱々しく曲がってしまい、主要な構造材としては活用出来ない材になってしまってます。(②)

③ 記事でも触れられているように、日本の林業は坂が多く大規模化に向かないことと、林道も維持されず人材も育っておらず、弱々しい木材なのに製材コストが跳ね上がってしまってます。林野庁ではICTやロボティクス活用に 活路を見出されようとされてます。(③)

所見 : 林業もまた「世論に専門家や科学が負けてしまった事例の1つ」であったと見ています。科学が感情に負けないようにするにはどうすべきか、非常に重要な課題だと考えてます。

カナダやアメリカの林業では、フォレスト・マネジャーというマーケティング・生態系・観光などの複合領域をマネージする高級職人材を充てたりされてますが、それができるのも稼ぎがあるから、と見てます。ドイツのバイオマスも、林業の稼ぎがメインで廃材を燃料にしてプラスの稼ぎを生み出してます。バイオマス単体ではなくあくまでおまけ。正直、、日本の林業はかなり抜本的な補助又は撤退の判断が必要なのかと感じてます。。

② : http://10plus1.jp/monthly/2017/01/issue-04.php
③ : https://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/30hakusyo/zenbun.html
戦後、焦土と化した日本の住宅建設のために広葉樹林が伐採されて(建築用の)針葉樹林が植えられました。

ところが、安価な外国産木材が輸入され、値段の高い国産木材の需要は激減し、間伐などの森林管理がなおざりになりました。

その結果、花粉が大量発生し、生態系が乱れ、自然のダムも危うくなってしまいました。

こんな状況で、突然、国産木材を使用しろといっても、建築側にムリを強いるようなモノです。
使われることがかなりなくなってしまった国産木材の流通経路が、現在でも維持されているかどうかすら怪しいですから。

ただ、このような問題提起によって国産木材が見直され、しっかりした森林管理がなされるようになれば、長い目で見れば大きなプラスです。

「見てみないふり」をすることなく、しっかり現実を直視したいと思います。
知らない領域だからこそ勉強になる。
一方で、知らないことは、できる限り糾弾・感情モードではなく、何がOKで何がNGなのかのライン、それに基づいてどうしていく方がいいかを現実性含めて淡々と書いた記事の方が好き。
下記がもう少し知りたかった。「合理性」のもとで何を使われるかがキーだと思っていて、コストもどうなのだろう。実際に建築に関われている皆様のコメント、ぜひお願いします!
『ちなみに、国産のスギやカラマツなどで作られた合板もある。しかし劣化しやすく、コンクリート面がきれいに出づらいなどの理由から敬遠されたようだ。』
面白い。オリンピックを別角度から切る特集。
友達が林業やっていて、たまに話を聞くと知らない世界が。

違法伐採、黒い木材の使用。
サスペンスの様に、目が離せない記事でした。

そして、胸に重いモヤモヤが。
我々にできることは?
関西地方で材木屋を営む者です。
林業では無い木材流通の視点から筆をとらせて頂きます。

山と街の中間で需給の調整弁となるべき我々材木屋が、目先の利益に追われて、日本建築の啓蒙活動と現代生活へのアジャストを適切に行ってこなかった為、川下の流通を滞らせた事も今日の状況の一因かと認識しています。

戦後復興から高度経済成長期にかけての旺盛な住宅需要の中、施工の簡素化・迅速化のニーズに応えて技術革新と置き換えが進みました。

①柱や梁・桁はプラスターボードや合板の裏に隠れ、②瓦葺が金属ルーフに変わる事で屋根を支える垂木や広小舞といった部材が減り、③板張りや漆喰塗の和室がクロス張りの洋室に変わる事で床板や腰板・畳下の杉板が消え、④更には冠婚葬祭等を家で行う事が少なくなった事で床の間や座敷が無くなり、天井板や絞り丸太といった銘木の需要が激減しました。

つまり、日本の住宅における木材利用の在り方がすっかり様変わりしてしまい、節の有無や木目の綺麗さ、樹種そのものの希少性によって区分けされていた従来の価値や価格が維持できない現状を招いたのです。
山林の維持には莫大な手間隙がかかります。ところが、手間隙をかけても川下でペイできないという現実、後はもう推して知るべしです。

一方で、木材を多用した空間内での人体への影響を立証する実験結果が近年相次いで報告されています。例えば、九州大学で行われた睡眠時の呼吸を測る実験では、新建材に比して良好な結果が得られています。https://www.nishinippon.co.jp/item/n/225108/

また、街中のビル等の外装面に木材を利用する事で、アスファルトの照り返しを緩和し、市街地気温の上昇を和らげる取り組みも為されています。

長くなるのでごくわずかの例示ですが、この辺りに、今後のヒントと可能性があるのではないでしょうか。住宅だけではなく、ビルやオフィス・店舗等の内外装へと範囲を拡げて、木材利用の在り方に社会の関心が向いてくれないかと川下から願ってやまないものです。
自分も明るくない分野なので勉強になることが多かった。全般的に糾弾モードで筆が滑っている感じは否めませんが、以下のことが事実なだけでもいろいろ問題ありですね
・五輪では輸入違法伐採木材が多く使われた
・国内の木材は国際的な取引で用いられる森林認証はほぼ取れていない
・代替として利用した国内の認証制度はザル
・日本では取締りが緩いため違法伐採が横行している
・国産木材は質が低いが安い、という位置付け
・一方で生産コストはかなり高い

特に個人的には違法伐採が多いというところに衝撃をうけました