宇宙・サイバーで連携急ぐ 日米、中国の脅威に対応―日米安保60年:時事ドットコム
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米国防総省は、2011年7月に、初の「サイバー戦略」を発表し、サイバー空間を、陸、海、空、宇宙に次ぐ第5の戦場と位置付けました。
2011年6月に、ゲーツ国防長官(当時)が、重要インフラに対するサイバー攻撃を戦争行為とみなす、と発言して、米国がサイバー攻撃の持つ軍事的な意義を当時から理解していたことを示しています。2007年には、米国防総省のシステムに大規模なサイバー攻撃が仕掛けられ、米国は危機感を高めていました。
2009年にゲーツ国防長官(当時)の指示によって統合された米国のサイバー軍は、2010年には完全に作戦能力を有していたと言われます。日本語では「軍」と訳されるものの中には、指揮権のあるものもないものも含まれてしまいますが、米国のサイバー軍は、英語ではサイバー・コマンドで、指揮権を有した作戦部隊です。
米国の宇宙軍も同様に、コマンドです。米国宇宙軍は、2002年に戦略軍の下に編成されていますが、トランプ政権下の2019年に再編成されています。
日本では、一昨年末に発表された防衛大綱で、サイバー空間、宇宙、電磁波の3つを「新領域」としましたが、これを見るだけで、日本は、宇宙やサイバー空間における軍事行動に対する意識が米国より遅れていることが理解できます。
しかし、今回、航空自衛隊が有するのは「宇宙作戦部隊」で、初めて「作戦」という言葉を部隊名に付けました。これまで自衛隊では、「運用」といった表現をしていたのです。名前が示すとおり、日本の意識も急速に変わっているのだとも言えます。