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国内政治の状況は、どの国でもよく分からないものですが、この段階で、弾劾訴追決議が上院に送付されれば、共和党が多数派を占める上院でトランプ大統領の弾劾が回避され、トランプ大統領の大統領選挙活動に大きなマイナスとならない可能性が高いのではないでしょうか?
ペロシ下院議長は、上院でトランプ大統領弾劾が回避されるのを見越して、上院への弾劾訴追決議送付を遅らせようとしていたのだと考えていましたが。
共和党は大統領候補をトランプ大統領一人に絞っていますから、トランプ氏が弾劾されないとなると、大統領選を有利に進められると考えるでしょう。トランプ大統領のバックアップとしてペンス副大統領も選挙資金用の口座を開いていたという話も聞きましたが、自らが大統領になる機会はまだ来ないかもしれません。
中国やその他の国々は、トランプ大統領が再選されるのかどうかを注目しているはずです。トランプ政権が続くということは、国際関係の不確実性が増大するということでもあります。トランプ大統領の対中圧力等はこれまでのところ効果的に作用していると思いますが、いつ手のひらを返すか分からないからです。しかも、その判断の基準は、米国にとっての経済的利益であって、同盟国のことを考慮しないとも限りません。
北朝鮮の非核化の問題や、香港・台湾の問題等において、米国と協力しているつもりが、トランプ大統領が手のひらを返したとたんに、日本は梯子を外された状態になる可能性もあるのです。中国やその他の国々は、米国に対しては何もできないかもしれませんが、日本が単独になったとたんに、日本に対する懲罰的行動に出る可能性もあります。
ただ、トランプ政権が続くにしても終わるにしても、日本は、豪州や欧州とともに、米中のゲームに巻き込まれるだけにならない安全保障および経済の枠組みを構築する努力が必要です。欧州でも、ドイツ一強になるのを嫌うフランスがロシアに接近しているとも聞きます。日本も豪州も欧州も国家が単独で行動しても、その影響力は限定的です。それらのいわゆるミドルパワーがまとまることが出来なければ、結局は、米中、さらにはロシアといった大国間のゲームに踊らされることになります。ペロシ議長は、永久に上院に送付しないという事はできないので、どこかで送付しないといけません。民主党からも、そのような声がでていましたので、この段階で送付することになりました。
今まで送付しなかったのは、上院裁判での証人召喚で、共和党と同意ができなかったらです。同意のないまま、裁判が始まります。
詳細については、以下でコメントしました。
https://newspicks.com/news/4539917?ref=user_952336
https://newspicks.com/news/4535722?ref=user_952336これで、今回の大統領弾劾裁判は否決されることがほぼ確定となった。
アメリカにおける大統領弾劾裁判は、上院の3分の2が賛成しないと成立しませんが、すでに共和党が上院の過半数を抑えています。
しかも、下院における弾劾訴追では共和党は一人も賛成しておらず、逆に民主党からは2名の離反者が出て、うち一人は共和党へ鞍替えしてしまいました。
さらに、民主党の大統領候補には上院議員が多く、採決が2月にずれ込むと、2月から始まる予備選挙活動に支障をきたしてしまう。特に、重要なアイオワ州やニューハンプシャー州での遊説が出来なくなる可能性が出てきてしまいます。
つまり、ナンシー・ペローシは、弾劾よりも選挙を取ったということでしょう。