[東京 10日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、続伸。前日の米国株式市場が高かったことや、外為市場でドル/円が109円台半ばまで円安に振れたことなどが好感され、上値を追う展開となった。ただ、3連休控えとあって模様眺めムードが強く、後半は伸び悩んだ。

9日の米国株式市場は米国株市場では、アップル<AAPL.O>など大型株が値上がりし、相場を支援。主要3指数が最高値を更新して取引を終えた。一方、外為市場ではドル/円が109円台半ばと昨年末の水準まで円安に振れ、これらを好感する格好で、前日の勢いを持続して上値を追って始まった。

そうした中、9日に業績見通しの下方修正したファーストリテイリング<9983.T>が大幅安でスタート。同社は指数寄与度が高いため、上値を抑える要因になったが「ファーストリテイリングの急落で60─70円の影響があっても日経平均はプラスを維持しているなど、見た目以上に相場は強い」(国内証券)との声が聞かれた。

ただ、明日から3連休となることに加え、米雇用統計の発表を控えているため、「3連休控えも手伝い、上値を積極的に買う様子はない。日経平均で2万4000円レベルでは重いとの印象もある」(岡三オンライン証券・チーフストラテジストの伊藤嘉洋氏)との指摘もある。

一方、1月限日経平均先物ミニ・オプションの最終決済に関わる日経平均のSQ(特別清算指数)値は2万3857円19銭で決定した。

TOPIXも続伸。東証33業種では、鉱業、医薬品など20業種が値上がりし、繊維業、電気・ガス業など13業種が値下がりした。東証1部の売買代金は、2兆1678億7400万円。

個別では、NEC<6701.T>が連日の最高値更新となったほか、ソニー<6758.T>が5日続伸となり、時価総額10兆円台を19年3か月ぶりに回復。安川電機<6506.T>もしっかりだが、トヨタ自動車<7203.T>が後半、値を消した。

東証1部の騰落数は、値上がり977銘柄に対し、値下がりが1076銘柄、変わらずが107銘柄だった。