スウェーデン、デジタル通貨実験 年明けから、中央銀行
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キャッシュレス先進国のスウェーデンで、デジタル通貨の実証実験がはじまります。主導するのは中央銀行のリクスバンク(Riksbank)。
リクスバンクは、ビットコインなどの仮想通貨が世をにぎわせたとき、中央銀行発行のデジタル通貨(CBDC)を検討し、レポートにまとめています。その時の結論は、時期尚早だった。
しかし、フェイスブックがLibraを発表してから、デジタル通貨に対する温度感が変わりました。中国政府のデジタル通貨推進も影響している。
今回の取り組みは、あくまでも実証実験の範囲内。実用化をめざすものではありません。デジタル通貨イークローナ(e-krona)の技術的可能性を理解するためのプロジェクトです。
はたして実用化のフェイズに入れるのかどうか。注目です。スウェーデンは冬場の現金輸送などが大変な苦労を伴うゆえにキャッシュレスが進んでおり、もちろん利便性を加味しつつも、同地特有の事情があったということは知る必要があります。その上でのCBDCなわけです。そしてCBDCが金融政策の効果波及を含めた既存の金融システムとどのように共存し、流行っていくのかはまだまだ分かりません。少なくともスウェーデン以外の先進国中銀は調査研究はしても導入までは見据えておらず「お勉強しておく」という段階です。