【核心】「ソフトバンク投資」を疑ってみよ
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ユニコーン企業は50%ほど割高、としたレポートもかつてありました。確かに高騰し続けるスタートアップ企業の評価額に首をひねる人も多いと思います。
一方で急成長するスタートアップの評価は、「何年先の将来まで評価に織り込むか」次第かと思います。ある人には1年先までしか見えない未来が、10年先まで見通せる人にとっては、何年か分の将来成長を価格の織りこんで評価することが正当化されるというロジックです。将来分を織り込んでいるので高い、それだけです。
問題は、Winner takes allなゲームのルールを信じて、「面を取ったら利潤を総取りできる天国が待っている」と思いきや、そこまでネットワーク効果の効く美味しい市場はあまり無く、同質的な競争に終始しキャッシュを燃やし続けて力尽きるパターンです。
ITがリアルの世界に浸み出してきた中で、ITの戦い方をまんま持ちこんだら勝手がまるで違う。成長は緩いし、顧客獲得はコストがかかる。かたや、バリュエーションは巨大でレガシー市場規模を前提にソフトウェア企業として評価されるため高くても正当化される。いや、競争に勝つにはマーケティングに巨大な資金が必要なので、バリュエーションも高く設定せざるを得ない。それでも投資家に10年先、30年先の夢を見続けさせられれば良いのですが、成長がスローダウンする、収益性が改善しないなどで、色褪せるという流れですね。
ユニコーンバブルに一定の調整は仕方ないと思いますが、こういうデコボコを通じて、ソフトウェアイノベーションの波は続くと見ています。誰もが信じて疑わない時に突発的な何かで潮目が変わることでバブルが弾ける訳ですが、現状の様に誰もが懐疑的である時点でバブル崩壊はないと個人的には思っています。近年、ユニコーンブームを支えてきた「フィンテック」のブームを、鋭く分析するQuartz(https://qz.com/japan/)の特集第2回目です。このハブルを彩ったソフトバンクの投資先に対する分析が盛り込まれています。
FinTechの企業価値は獲得顧客数によって決まる。そんなルールを作ってしまった。収益の見込みがないにもかかわらず。
これはバブル以外の何者でもありません。FinTech市場を泡だらけにしたのは手元資金がダブついている投資家たち。
チャレンジャーバンクといえば聞こえがいいけれど、ほとんど同質化しています。決済、融資、家計簿管理、送金をベースにしたもの。
初期に登場したネオバンクのSimpleはBBVAに買収されて以降は失速。P2P融資のLendingClubも失速しています。
顧客視点に立ったサービスを提供するところは強いけれど、強欲資本主義の恩恵を受けようというところはいずれ淘汰されるでしょう。