ゴールドマン 、1MDB問題でアジア部門が有罪認める方向で交渉中
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これはマレーシア政府とゴールドマンサックスの交渉です。交渉の間に立っているのが、米国政府の司法省です。しかし、裏の主役(悪役)はサウディアラビア政府のペーパーカンパニー、ペトロ・サウディです。
交渉しているマレーシア政府というのは、今のマハティール政権ですが、今懸案となっている金(米国司法省の見積もりでは、45億ドル)をゴールドマンサックスに委託して投資したのは前のナジブ政権です。2009年から2014年にかけてのことです。ナジブ政権がつくった政府系投資会社1MDBを通した委託です。結果は、120億ドルの負債を抱えることになりました。
マレーシア政府は、45億ドル投資した結果120億ドルの負債になった責任をゴールドマンサックスに問うていて、賠償を求めています。単に投資の失敗ではなく、不正や汚職、使い込みがあったという理由によります。
そもそも、1MDBの原資は、主にマレーシア政府が出していますが、サウディアラビア政府のペーパーカンパニー、ペトロ・サウディ(所在地はケイマン諸島)も10億ドル出しています。投資された45億ドルは、ゴールドマンサックスが運用していたのではなく、ペトロ・サウディの口座に入れられて、サウディアラビア政府要人が持ち出していたと見られる期間があります。実のところ、ゴールドマンサックスだけに責任を問うのは酷なところがあります。しかし、ゴールドマンサックスは、マレーシアよりもはるかに大きな顧客であるサウディアラビア政府の責任を持ち出すことは決してしないでしょう。
やむをえず、ゴールドマンサックスが責任をかぶって、しかし20億ドルの賠償で手打ちにしてもらう、という落としどころにしようというのでしょう。
https://www.nst.com.my/news/nation/2018/11/427094/1mdb-petrosaudi-deal-created-steal-money-justoおかしな話です。
一般的には、金融機関において個人や個別部門の裁量は大きくありません。それはリスク管理のためです。
そのためには、しっかりしたガバナンスが敷かれており、大きな決定には必ず本社部門も入って来ます。
確かに、昔は杜撰なガバナンスがあったケースもあります。
しかし、現在の金融機関は、グローバルでのリスク管理強化、マネーロンダリング対策強化を受け、緻密なガバナンスになっています。
マネーロンダリング対策については、口座の資金の送り元と送り先だけではなく、その真の受益者を洗い出すところまでが範囲です。
これは、ゴールドマンサックスと言えど、同じです。
この1MDBの件は、1000億円単位の資金が動いています。本社部門が知らないはずはないですし、
マネーロンダリング対策も万全でなければなりません。
所謂トカゲの尻尾切りを行い、司法取引を行った結果でしょう。どうも全容がわからない事案です。GSが関与した債券を国が買ったから国から訴えられているのか?マネロンや不正流用を手助けしたからなのか。手数料が高かったからか?関与社員の問題なのか会社の問題なのか。。。まあ調べるメリットもないので、まとめ記事を待ちたいと思います。