【石破茂】このままだと日本は終わる。今、鳴らしたい3つの警鐘

2019/12/26
各分野のトップ経営者や有識者が大胆に予測する「2020後の世界」。
2020年の重要トピックの一つが、政治だ。東京五輪後の安倍晋三首相の退陣もささやかれ、新しい総理大臣が誕生するかもしれない。
その中で、次期首相候補の一人とされているのが、衆議院議員の石破茂氏だ。
産経新聞社とFNNによる「次の首相にふさわしいのは誰か」という世論調査では、小泉進次郎氏や安倍首相を上回り、トップに躍り出た。
防衛大臣、地方創生大臣、自民党幹事長などを務め、政治家として30年以上のキャリアを持つ石破氏の目に、今の日本はどう映っているのか。
日本が抱える3つの課題を、NewsPicksに語ってくれた。
石破茂(いしば・しげる)/衆議院議員(鳥取1区)
1957年生まれ。鳥取県出身。1979年に慶應義塾大学法学部法律学科卒業後、三井銀行(三井住友銀行)入行。1986年7月、旧鳥取県全県区から全国最年少議員として衆議院議員初当選、以来11期連続当選。 防衛庁長官、防衛大臣、農林水産大臣、自由民主党幹事長、国務大臣地方創生担当・国家戦略特別区域担当等を歴任。

世界は倍、日本は半分

──日本を取り巻く大きな課題は人口減少です。2019年度の出生数は87万人を下回る可能性があり、1899年の調査開始以来、過去最少となる見込みです。
世界の人口が倍近く増える中、日本の人口は半分になる。これが、21世紀という時代です。
今、日本の人口は1億2600万人いますが、このまま何もしなければ、2100年には半分以下の5200万人になる。そして、その200年後には1391万人に、300年後には423万人になります。
世界の歴史で一度も起こったことのない、未曽有の出来事が日本で始まる。これが有事でなかったら、何を有事というのでしょうか。
──少子化とともに、高齢化も進んでいます。
高齢者の数と高齢化率がピークになるのは、今から20年後の2040年ごろ。日本の人口は1500万人減ります。
そのころ、介護にかかるお金は今の2.4倍、医療は1.7倍にまでなってしまう。年金はマクロ経済スライドをかけているので1.3倍で済みますが。
社会保障費を払う人は減って、受け取る人は増える。そりゃあ、国はもたなくなっていきますよ。