ＥＣＢ、デジタル通貨発行するなら早急な対応必要＝仏中銀総裁

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注目のコメント

• 井上 哲也

  野村総合研究所 金融デジタルビジネスリサーチ部　シニア研究員

  ・2019年12月06日

  CBDCを金融サービスの文脈で見た場合の大きなポイントは、二つに纏められると思います。
  
  第一に、頑健性や公共性、情報の民主性といった観点からインフラとして構築し、運営すべき部分は公的セクターに委ねることに合理性があるという点です。その意味で、デジタル通貨の基幹部分は、CBDCに任せるべきだと思います。
  
  第二に、民間がそれを活用してイノベーションを進めて、多様なサービスを提供しうるようにすることが不可決であるという点です。この面では明らかに民間にアドバンテージがあるだけでなく、金融ムラ以外からの参入を促す意味でも重要なポイントだと思います。
  
  これらの点を踏まえると、新しいデジタル通貨による決済システムは、ある種の二層構造になることが推察され、その意味では現在の構造との親和性や移行可能性を確保しうるように見えます。