[ロンドン 25日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のレーン専務理事兼主任エコノミストは25日、ECBの資産買い入れプログラム(APP)により、ドイツ、フランス、イタリア、スペインの10年債利回りは1%ポイント以上押し下げられているとの認識を示した。

レーン氏は「ユーロ圏の10年債利回りは、ECBが資産買い入れを実施していなかった場合と比べて100ベーシスポイント(bp)以上低い水準にあるとECBスタッフは予想している」と述べた。

レーン氏はこのほか、ロンドンのユニバーシティ・カレッジで行った国債利回りに関する講演で、国債利回りがこのところ世界的に上昇していることの理由として、世界経済に対する悲観的な見方が後退していることが挙げられると述べた。

インフレ率が再び低下する兆候が出てきた場合にECBがどう対応するかとの質問に対しては、「9月の理事会で決定したような包括的な対応策が最善の措置となる可能性がある」と述べた。

ECBは9月の理事会でマイナス金利の深掘りや資産買い入れの再開などを含む包括的な緩和策を決定した。

*内容を追加しました。