【図解】MBAとは違う「新しい経営学」

2019/11/16
本の要約サイト「フライヤー」とコラボし、毎週土曜日に話題のビジネス本の要約をお届けする「10分読書」。短時間で本の中身を学ぶことができ、現代のビジネスパーソンにぴったりの内容になっている。
ぜひ、週末のひとときで新たな知識を手に入れてほしい。
MBAは経営学修士と呼ばれるため、経営学という独立した学問があるかのように誤解される。だが、実際はそうではない。
経営学は経営者が学ぶべきことの集合体であり、主に6分野の専門領域の寄せ集めといえる。
その6分野は一般的に、経営戦略、マーケティング、アカウンティング、ファイナンス、人・組織、オペレーション。専門の内容を教えるのはそれぞれの道の専門家である。
初学者にとって経営学が難しいといわれる原因の1つがここにある。
MBAが抱えているもう1つの問題は、経営における「全社レベル」と「事業レベル」が混在していることである。
前者は、複数の事業管理を必要とする、大企業の経営者が考えるべき領域だ。実際には、事業部長以下のポジションにあるビジネスパーソンの多くは、1つの事業に取り組んでいる。
しかし、MBAのカリキュラムには、M&AやPPM(事業ポートフォリオ管理)などの全社レベルの内容が紛れ込んでいる。
そこで本書では、全社レベルと事業レベルを峻別して、後者の事業レベルの理解と実践に特化している。

ビジネスモデルは「4要素」で決まる

事業経営の中核は、ビジネスモデルの理解と構築にある。そもそもビジネスモデルとは、ビジネスを単純化したものだ。