[30日 ロイター] - 米コーヒーチェーン大手のスターバックス<SBUX.O>が30日発表した第4・四半期(9月29日まで)決算は、既存店売上高が市場予想を上回った。会員制プログラムで提供するサービスの拡充や、デジタル決済の充実などが奏功し、米国や中国を中心に需要押し上げにつながった。

2020年度の既存店売上高見通しもおおむね市場予想を上回り、引け後の時間外取引で株価は3%近く上昇した。

既存店売上高は5%増加し、リフィニティブのまとめたアナリスト予想の3.95%増を上回った。

純売上高は7%増の67億5000万ドル。予想は66億8000万ドルだった。

同社帰属の純利益は8億0290万ドル(1株当たり0.67ドル)と、前年同期の7億5580万ドル(同0.56ドル)から増加。特別項目を除く1株利益は0.70ドルで、市場予想と一致した。

米国の会員制プログラム「リワード」のアクティブ会員数は15%増の1760万人に達した。中国では45%増加し、1000万人となった。

中国の売上高はデジタルサービスが10%を占め、内訳は7%がデリバリー、3%がモバイルでの注文・決済となった。

中国では米国よりもデジタルサービスの利用が普及しており、ジョンソン最高経営責任者(CEO)は「(中国の消費者は)世界のどの市場よりも、デジタルに精通している」と指摘。「われわれは2つの非常に異なる市場を有している」と述べた。

米国ではアイスティーやアイスコーヒー、果物を使用したフレーバードリンクなどコールドドリンクの販売が好調だった。

2020年度の世界既存店売上高見通しは3─4%増とした。市場予想は3.3%増。

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