砂糖多い飲料、広告禁止へ=糖尿病対策で世界初-シンガポール
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今回対象になっているのはSSBと呼ばれているもので、日本にも呼び名が一般的に使われてくるのではないかと予想致します。
Sugar-Sweetened Beveragesの略ですが、対象はパッケージになっている商品です。具体的な表示に関してはまだ検討中の段階のようです。WHOの2015年の指針では成人の1日の摂取量は約25gを適量としており、サイダー1本で超えてしまう量でもあります。
個人的にはこれから決まるであろう「含有量」の設定値に注目したいと思います。タバコの規制と異なり、All or Nothing ではなく、"非常に多い"と判断される閾値が設定されるわけですので、そこには新しい需要と、ビジネスを起こす可能性があります。
含有量(g)は濃度(g/ml) x 容量(ml) で決まりますので、はたして基準値ギリギリのものは規制を免れるのか、小さい缶の広告は良いのか?
またここでいう「砂糖, Sugar」といった時に、おそらく単糖類と2糖類のなかでもショ糖(スクロース)の含有量を規制することになると思いますので、この記事の趣旨とは外れますが、人工甘味料を使用したもの、ゼロ飲料の類は増えるのではないでしょうか。
表示を免れる閾値が設定されることにより、今まで飲まなかったヒトも、嗜む機会を増やすことになるかもしれません。やっぱりコーラは500mlはきついですが、ちっさいボトルだったら抵抗感が低く、個人的にはオロナミンCくらいのサイズのパッケージも欲しいです。
小さいパッケージの方が売れるようになってくるのではないかと思っています。
今回の広告規制がどう健康維持に影響を与えてくるのか、このあたりの要素も加味すると評価は複雑化しますが、この様な方向性を国としてスピーディに打ち出せる状況というのはうらやましいですね。少し前まで砂糖税の議論していましたが、広告を禁止とは。タバコに有害性を示す写真を表示するみたいな流れもありますしね。
ただし、日本人的な感覚からすると、シンガポール(たぶんそのほかの海外も)で買う砂糖入り飲料は、めちゃくちゃ甘いです。Less Sugarで注文しても「これ本当にLessにした!?」となり、No Sugarにしますがそれでも中には練乳が入っていて甘い飲み物(紅茶やコーヒー)も。緑茶にもジャスミン茶のペットボトルにも砂糖はいってます。なので、あまりにも多いものは広告禁止くらいでちょうどいいのかも…。糖尿病を代表とするいわゆる生活習慣病に対しては、「予防医療」として、運動習慣や食生活の改善が推奨されているのをよく目にされると思います。
これらは個人の努力に依存した方法ですが、現実としてコンプライアンスは低く、マスで捉えた場合の有効性はあまり高いものとは言えません。
国家単位でのこのような疫学的介入は、「予防医療」の一端として、マスへの有効性が高いかもしれません。世界に先駆けた介入をせっかくされるので、その有効性のアウトカムをきちんと評価するのが重要で、アウトカムの報告を待ちたいと思いますが、面白い試みだと思います。