[東京 9日 ロイター] - 日本工作機械工業会が9日発表した2019年9月の工作機械受注額(速報値)は、前年比35.5減の989億5600万円だった。12カ月連続での前年割れ。前月比は同11.8%増だった。

このうち、外需は前年比40.6%減(前月比3.8%増)の529億0700万円。内需は前年比28.5%減(前月比22.7増)の460億4900万円。

外需、内需とも前年比マイナスの基調が続いている。

1─9月累計の受注総額は、前年比31.1%減の9706億4700万円だった。

9月の受注傾向について、同工業会は「9月は半期末に当たり例年、8月に比べ受注額が増加する傾向にある。その季節性を勘案すると、受注全体の減少傾向に歯止めがかかったとはみていない」(同統計の担当者)と説明。利益を担保できる水準とされる1000億円を2カ月連続で下回っており、先行きもしばらく厳しい状況が続く可能性を指摘している。

また、米中貿易摩擦の影響を直接受ける外需が、前月比3.8%増にとどまっており、中国を含めたアジアだけでなく、8月から見えてきた北米、欧州での減少傾向が続いている可能性もあるという。

(田巻一彦 グラフ作成:田中志保)