緩和度合い、日銀が突出 「影の金利」マイナス7.7%
日本経済新聞
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量的緩和などの非伝統的政策によって、各国の金融政策を比較することが難しくなっています(国によって国債ならず、社債、ETFなども買入れていますので)。こうしたなかで、記事では、ブランシャールなどによる「影の金利」で各国の緩和度合いを比較。日銀の金利が突出して低いとの評価しています。
が、こうした影の金利で比較するまでもなく、日銀の買入が異常なのは明らかで、他国対比異常な緩和をしている、ということはわかります(さらにいえば、黒田バズーカ前から金利は低く国債の買入度合いもかなり高かったです)。
問題は、この金利の低さが景気回復に役に立っているのか、ということだと思います。ブランシャールは最近積極財政論者なので、影の金利を示すことで、金利はもうこれ以上低くしてもしょうがないから財政出せ、と主張しているものと推察します。
影の金利の妥当性自体は・・・どうでしょうか?ここ数年日銀の金融緩和は横ばい、というのはやや違和感がありますし、加藤解説員はドル円はあっているのでは、とコメントされていますが、ユーロ円/ユーロドルではいかがでしょうか(そもそも金利差だけで為替は語れないのですが)。一昨日の日経経済教室でも紹介されていたブランシャール・田代論文は、この「影の金利」を用いて、日本経済は金融政策だけで長期停滞から抜け出せないので、もっと財政赤字を出すべきだとしています。