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イラクのデモは、南部を中心に長期に渡って続いてきました。主な背景に政府の機能不全があります。電力や水道の供給が不十分であるという状態が続いていました。灼熱なのに冷房も使えない、という事態が続いていました。
 なぜ政府が機能不全になるのかというと、いくつか理由はありますが、
・国民の多数を占めるシーア派の諸政党が抗争を続け、議会では首相を選出することや法案を可決することもできない状態が続いたこと
・イランへの依存
があります。
 イラク戦争後にイラクの政権を握ったシーア派諸政党は、サッダーム・フセイン政権下では弾圧され、シーア派の盟主、イランに亡命していました。米国がサッダーム政権を倒した後帰国し、政府の要職に就きました。長年政権にいたサッダーム率いるバース党の幹部、テクノクラート、プロの軍人たちは、米国の意向により追放され、素人の亡命帰りが政府の要職を占めました。その彼らも利権化した要職をめぐって争い、現在に至ります。
 イランへの依存というのは、複合的なものです。亡命帰りたちの政府は、電力も、水道も、イランから送電線やパイプラインで送られてくる仕組みをつくりました。しかし、イラン自体が米国の経済制裁もあって電力や水不足に陥り、抗議が相次いでいます。もはやイランから水も電気もあまり来なくなりました。
 イラクの、特に南部の水不足は深刻で、ユーフラテス川の支流の多くが干上がっています。その川底で魚が無数に死んでいたりします。川の水の流れが止まると、土中の塩分濃度があがります。それで水も無いとなると、農業ができなくなります。農業生産は壊滅的な打撃を受けるでしょう。鉱工業が原因と思われる水質汚染も進み、百万人以上が公害病にかかっています。
 抗議活動が長期に渡って拡大するのも当然ですが、それを鎮圧するのが、イランからの亡命帰りの諸政党が組織した民兵組織です。イラン革命防衛隊が数百万人に装備を与え、訓練しています。当然、抗議行動は反イランの性格も持ちます。
 抗議は収まる様子が無く、有効な手を打てるほど機能もしておらず、シーア派民兵組織はテレビ局を占拠して報道をやめさせたり、SNSやインターネットそのものを遮断しています。それで抗議が収まるとは思えません。
ニュースでも、新聞でも、ここNewsPicksでも、決してPick数もコメント数も伸びないのが、こういった世界情勢の記事。

米国の新聞やニュースは、きちんと詳細を報道しているし、市民の関心もある。

日本社会の国際社会に対する関心の低さは大きな弱みになっていると感じるのは私だけか?