(ブルームバーグ): 9月の米雇用統計では、雇用者数の増加幅が市場予想に届かず、賃金の伸びも鈍化した。一方、失業率は半世紀ぶりの水準に低下した。

エコノミストの見方

  • ドイチェ・バンク・セキュリティーズのトルステン・スロック氏:
    • 「全体的には、やや強弱まちまちな内容だ」
    • 非農業部門全体の雇用者数や製造業の低調を踏まえると、貿易戦争が「雇用と経済の両方に下向きの圧力」をかけている兆候は強まった

詳細

  • 過去2カ月分の非農業部門雇用者数は計4万5000人の上方修正-ただ3カ月平均は15万7000人増と、前回(17万1000人増)から鈍化
  • 業種別ではヘルスケアやプロフェッショナル・ビジネスサービスで特に雇用が増えた。小売りは8カ月連続で減少。建設業は引き続き小幅な伸びにとどまった
  • 製造業の雇用は2000人減
    • ゼネラル・モーターズ(GM)のストで、製造業の雇用は今後数カ月に一段と減少しそうだ。GMでは9月15日に約4万6000人がストに突入。今回発表の9月の統計には含まれなかったが、10月分の統計に影響する可能性がある
  • 「U6」と呼ばれる不完全雇用率は6.9%に低下し、2000年以来の低水準-前月は7.2%
    • U6にはフルタイムでの雇用を望みながらもパートタイムの職に就いている労働者や、仕事に就きたいとは考えているものの積極的に職探しをしていない人が含まれる
  • 統計の詳細は表をご覧ください

原題:U.S. Payrolls, Wages Miss Estimates in New Sign of Downshift (2)(抜粋)

(統計の詳細を追加し、更新します)

--取材協力:Kristy Scheuble.

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