[ニューヨーク 2日 ロイター] - 米民泊仲介大手エアビーアンドビーが来年計画する株式上場で、米モルガン・スタンレー<MS.N>と米ゴールドマン・サックス<GS.N>が助言業務を担う主幹事に選ばれる見通しとなった。事情に詳しい関係筋が2日、明らかにした。

ただ、関係筋によると、エアビーは新規株式公開(IPO)よりも新株を発行しない直接上場に傾いているため、主幹事業務は株式引き受けではなく、助言が中心になる可能性が高い。直接上場を選ぶことでエアビーは金融機関に支払う手数料を抑えられる。

関係筋の1人によると、エアビーは2020年半ば前後の上場を検討している。来年11月の米大統領選まで一定期間あり、選挙に伴う株式市場の不安定化の悪影響は受けないと想定される。

エアビー、モルガン・スタンレー、ゴールドマンはコメントを控えた。

エアビーは前月、20年に上場する計画を明らかにしている。[nL3N26A3RL]

調査会社ピッチブックによると、同社が最後に資金調達した際の企業評価額は310億ドルだった。また、米新興デジタルメディアVoxによると、同社は今年、ホテル予約アプリを手掛けるホテル・トゥナイトを買収したのとほぼ同じタイミングで非公開市場で株式を売り出しており、そのときの評価額は約350億ドルだった。

関係筋によると、非公開市場での同社株の取引価格に基づく企業評価額は約460億ドルに上る。ただ、商いが薄いため値動きは荒くなりやすいという。

単純比較はできないが、米ホテル大手のヒルトン・ワールドワイド<HLT.N>の時価総額である約260億ドルや米同業マリオット・インターナショナル<MAR.O>の400億ドルに見劣りしない水準にある。