【トップ直撃】アサヒが掲げる「ハイネケン超え」の世界戦略

2019/10/11
その決断を後押ししたのは、何だったのか。
今年7月、アサヒグループホールディングスは、ベルギーのアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABI)からオーストラリアのカールトン・アンド・ユナイテッド・ブルワリーズ(CUB)を買収することで基本合意したと発表。
約1兆2000億円という大きな買収金額から、ビール業界内外で注目を集めた。
しかもアサヒは、2017年にもABIから中東欧事業を約8700億円で買収しており、海外展開に賭ける意気込みが伝わってくる。
しかし、世界では最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブがシェアの2、3割を握っており、シェア争いは決着がついたと言われている。そんな中、なぜアサヒは大勝負に出たのか。
また、人口が減少する国内ではビール市場が25年間縮小傾向にあり、飲料市場にも明るい未来は見通せない。一部では再編の動きも見え始め、これから数年の各社の舵取りに注目が集まっている。
果たしてアサヒはこれから、どんな成長戦略を描くのか。
NewsPicksは小路明善社長にインタビューし、その「頭の中」を明かしてもらった。

海外戦略は「2本柱」

──今年7月に、オーストラリアのCUBを買収を発表しました。1兆2000億円という超巨額の買収額ですが、アサヒはどのような海外戦略を描いているのでしょうか。