グーグルCEO、個人データ規制に賛成
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ピチャイCEOが賛成するGDPRが欧州で導入されてから1年以上経ったが、皮肉なことにスタートアップの成長を阻止するという重大な副作用も見えてきた。個人データ規制を順守するための体制づくりにはそれなりにコストがかかるため、小規模な新興企業には負担が大きすぎるのだ。アメリカでもGDPR同様の規制が導入されれば、グーグルの様な大規模な企業に有利になることは充分考えられる。
Googleの視点に欠けているものを今、日本をはじめとした世界の政府が投げかけていることにサンダーピチャイは気づく必要がある。それは「あなた方がやられていることが現に社会からトラストを得られていないという事実に対して何を考え、これから何をしていこうと考えているのか」という問いだ。
記者のインタビューが浅く、規制と技術のイノベーションというステレオタイプな構図で聞いたことにその多くの責めがあると見受けたが、「規模が大きくなればなるほど、データの価値が指数関数的に高まるかもしれないが、同様にその存在と活動のために調達してこないといけないトラストの量も指数関数的に高まる」ということにどこまで気づき行動しているのか、ということこそがここで問われなければならない。
トラストの獲得のためには相応の投資が必要だ。Googleくらいの規模になれば、それこそ新しいAIを開発するのと同じかそれ以上にトラスト獲得のために必要となる投資額は重い。
そこに対する過少投資こそがいま問題にされている。
標語でやり過ごせるフェーズはとっくに終わり、課題を具体的に解決するために動き、それを世界に適切にマーケティングしていかなければいけない。マイクロソフトはここを比較的上手くやれていると思う。
Googleはこの先も偉大な企業であり続けるために先達に学ぶべきだ。村上さんがコメントしている「個人情報規制が厳しくなるほど、そのための最低限必要な投資が増えて参入障壁になるので大企業が有利になる」という内容に納得