米下院、トランプ氏の弾劾調査開始へ ウクライナ巡る疑惑で
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この件のポイントは、トランプ大統領がウクライナ政府にバイデン前副大統領親子についての捜査を要請した際に、米国からウクライナへの軍事支援を取引材料にしたのかどうかです。
https://newspicks.com/news/4243343?ref=user_1125005
民主党の有力な大統領選候補者であるバイデン副大統領に政治資金疑惑があり、それについてトランプ大統領がウクライナ政府に大統領がウクライナ政府に捜査を要求したのは、まだそこまでの問題にはなりません。
しかし、トランプ大統領がウクライナという他国の司法が決定するべきことに、米国政府の予算である軍事支援をちらつかせて圧力をかけたのであれば(しかも政治的ライバルであるバイデン氏に不利な捜査結果が出るように求めたりしたのであれば)、大統領としての権限を濫用したことになります。
トランプ大統領がウクライナのゼレンスキー大統領に電話したのが7月15日、その1週間ほど前に、米国からウクライナへの4億ドル程度の軍事支援を保留にするという命令をトランプ大統領が出していた、と報じられています。これは、トランプ政権内部からの告発で伝えられた、とのことです。
https://edition.cnn.com/2019/09/23/politics/trump-ukraine-military-aid-call/index.html確かにウクライナへの軍事支援(保留)とバイデン氏の息子に関する情報を交換条件にしたとすれば、大統領の個人的な政治的関心のために米国の安全保障を軽視したと言えそうですね。しかし、そもそもバイデン氏の息子がウクライナのガス会社の役員として何をしていたのかの方にも説明責任が巡ってきそうに思います。
少し調べたところ、大統領の弾劾裁判は1867年のジョンソン大統領、1974年のニクソン大統領(裁判前に辞任)、1999年のクリントン大統領に対して行われたようです。手続きなどはこちらなどにありますのでご参考まで。上院では共和党が過半を占めており、トランプ大統領の党内支持が強ければハードルの高い裁判になりそうです。ちなみに、有罪になると、ペンス副大統領が大統領になるようです。
https://jp.reuters.com/article/usa-trump-impeachment-process-idJPKBN1WA02D?il=0
https://www.sankei.com/world/news/170518/wor1705180041-n1.html
https://jp.reuters.com/article/usa-trump-impeachment-idJPKCN1T711P今までアメリカの歴史上、弾劾手続きに直面したのは3回ありました。1868年のアンドリュー・ジョンソン前大統領と1998年のビル・クリントン前大統領は弾劾手続きをされましたが、上院で無罪となりました。また、1974年のリチャード・ニクソン前大統領の場合は弾劾手続きの時に本人が辞任。
このような背景から考えてみると、トランプ大統領の弾劾はよっぽど大きなスキャンダルでなければ可能性は低いのではないかと思います。