サウジ攻撃はイランが実施 仏独英首脳が一致、対話呼び掛け
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仏独英は、これまでイランに対する戦争を阻止しようとする努力を続けてきました。たとえ米国が核合意から離脱して経済制裁を強化しても、EU諸国はイランとの貿易を維持して、イランに平和を維持することの利益を提供しようとしてきました(このあたりは、単にイランに米国に譲歩するように求めるだけの日本政府とは違います)。
その結果、仏独英は外交的無力をさらけ出してしまいました。米国にもイランにも外交姿勢を変更させることはできず、3国束になっても、もはや国際的影響力は知れていることをあからさまに示してしまいました。
今回、国連総会の機会に首脳会談を行い、イランによる攻撃を非難するとともに、イランに即座に交渉につくように求める共同声明を出しました。中心にいるのは、フランスのマクロン大統領でしょう。
米国は、政府内からのリークによれば、イランがサウディアラビアの石油施設を攻撃した証拠を持っているといわれています。衛星から撮影されたイラン国内の革命防衛隊基地でミサイルが発射される模様、クウェイト国境付近を経由して巡航ミサイルがサウディアラビア方面に飛行している映像などです。非公開ですが、仏独英の首脳にはその証拠が示されたと考えられます。
仏独英は、イランと米国の戦争を阻止したい、という従来の路線は変わっていません。しかし、そのためにイランに提供できるみやげは無く、「米国に証拠を握られているのだから、もう交渉の席につかないとひどい目に合う」というメッセージしかありません。イランを説得する力のある声明とはいえないでしょう。仏独英はイランがやったと云うが、どんな証拠があるのか。
そもそもイランとは何か、実に曖昧です。
犯行声明を出した反政府組織フーシを、背後で操っているのは誰なのか。
政権中枢のロハニ大統領やザリフ外相が直接関与したとは思えません。
昨日の読売一面『地球を読む』に、第一人者の山内昌之先生が
「サウジ施設攻撃」について白眉の論考を寄せています。
イラン革命防衛隊を唯一統制できる最高指導者、ハメイニ師には
「理性」と「革命」の顔が同居していると云うのです。
盲を啓かれました。皆さん、是非、ご覧になってください。