黒字のときに会社を売れるか。企業再生請負人・冨山和彦が語る「社長の条件」
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注目のコメント
当社のお客さんは上場大企業が多いが、厳密ではないけど売上1兆円の壁があり、それ未満の上場企業のメーカーはまさにオペレーション・エクセレンスを強みとしてきたからボトムアップが染み付いている。
アフリカのような新規市場への進出の検討を、現場からの提案や、社内横断的な勉強会で上げさせるパターンが非常に多いが、行く先は「様子見」「静観」で塩漬けか、「現場の単独プレー(やらせてみれば)」で始めて成長せず。またはトップが決めたものの、「やってみなさい」と言うだけで組織や戦略を動かさない(この記事で言うと「政治力」)から、事業として離陸せぬまま現地競合から離されるばかり、といったパターンに終わります。
非連続的な新しいことこそ、トップが意思決定して社内を動かしていく必要がありますが、そういうように組織ができていないことが多いです。心のバランスシートは大事です。
メンタルの耐性が強い人は、心の自己資本が厚い人。
だから心が元に戻れる範囲で進むこと。
心の債務超過になってはいけません。
平常心を失うと「運」まで持って行かれるからです。
引用
また、決断に失敗した時のことは、実はけっこう深層心理では引きずってしまいます。
ですがその引きずっている部分を、ポジティブな記憶やポジティブな自分の経験でなんとか上書きしている感じです。その連続です。
辛い部分があるのは仕方がありません。でもそのぶん、いい思いもしていますからね。
ある意味、心のバランスシートには負債もあります。でも資産もある。今のところ資産超過状態で自己資本がまだあるので、僕の気持ちの中では、自己資本比率がかなり高いのだと思います。社長は常に独力でこれから起こるであろう競争環境の変化に立ち向かえるのかを、考え続けなければなりませんね。ブラックスワンは何時でも起こりえる。多くのマーケットが正にそのような状況です。知らない間に破壊者は貴方の隣に座っていたりするのです。
社長の視座は常にアライアンスに向けるべきです。積み重なり固まり切ったバイアスに気付くためにも、外界に出るべきです。
事業売却はアライアンスの一つの選択でしかないと捉えることが、社長には必要ですね。社員やステークホルダーのためにも。